株式会社MC珈琲 本物のコーヒー焙煎士 川上敦久


この度の東日本大震災により被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。
被災地が一日も早く復興されますことを心よりお祈り申し上げます。
変わらず応援して頂いているお客様に、川上敦久の近況をご報告いたします。詳しくは一番下の「大きな責任と希望」をご覧下さい。
2回目以降の方はこちらからご注文下さい。

ここに珈琲好きを自負するあなたが、かつて飲んだことがないほど旨いコーヒーがあります。
もちろん、その旨さには熱い理由があるのです。
豆の音と、炭の音の感覚、そして風を味方にして焼き上げる奇跡の炭火焼豆。
豆に対する研ぎ澄まされた感性と卓越した焙煎技術。
コーヒーのために言葉だけでなく本当に命を張った、天才と呼ばれる若き焙煎士が奏でる
本物の炭焼コーヒーをあなたにぜひ味わっていただきたいのです。

天才焙煎士が生み出す味。

「うわっ!・・・・なにこれ!旨すぎ!!」
「いつもながらさすがねぇ。本当においしい。」

「おいしい!こんな美味しいコーヒー初めて!」
「これが炭焼?苦味も焦げ臭い感じもまったくないのね。」

そのコーヒーを口にした人々が感嘆の言葉を漏らしていた。

名古屋の北部。旧名古屋空港にほど近い住宅街の中にMC珈琲商店はある。

普段は卸が中心だが、この日は月に一度、二日間だけ設けている特売の日。
特売の日だけは二日間で200人以上が訪れる。
ありがたいことに、朝から久々の晴天に恵まれた。
冬だが春のような日差しに、徹夜明けながらも気持ちまで晴れ晴れする。

晴天の写真
特売の写真


この会社の代表であり、天才焙煎士と呼ばれる男が淹れたてのコーヒーを振舞う。

「MC珈琲商店」――――。この名前になってからはまだ3年。
今は男性2人が切り盛りする活きの良い会社になった。
古くは40年前から通い詰めるお客さんもいる。
北海道から注文をくれるお客さんもいる。

その昔から、ずっと続いていた特売の日を復活させてようやく1年。

特売の写真


「私のうちはこの店の豆以外はコーヒーとは言わないんだよねぇ。」
お客さんである初老の女性が言う。

「じゃあ、他のはなんて言うんです?」 
MC珈琲商店スタッフの高木が笑顔で尋ねる。

「うーん、・・・・・コーピーかなぁ?コーヒーっぽいから。」

店先にどっと笑い声が広がる。
特売の日の前日は不眠に近い形で準備するスタッフが、肩の力を抜ける瞬間だ。

川上真剣に焙煎機と向き合うアップ写真

その輪から少し外れたところで一人コーヒーを飲む老人がいる。
老人の名は田中仁。コーヒー業界では知らぬ者がいない、
超が付くほどの一流焙煎士である。

その田中仁の最後の弟子にして田中が認めた男。

それがMC珈琲商店代表でもある天才焙煎士、川上敦久である。

地獄の日々。

「ふざけんな小僧!テメエがカネ払え!」

「今すぐ社長を呼んで来い!」

「絶対許さんぞ!カネ払えこの野郎!!」

29歳の時、川上が勤めていたコーヒー卸会社が突然倒産した。 社長は失踪。
会社に毎日やってくる取引先や金融機関、そしていわゆる高利貸しの面々。
テレビや映画で見た取り付け騒ぎのような現実に、先輩たちが次々と辞めていく中で
当時、一サラリーマンだった入社5年目の川上は対応に孤軍奮闘していた。
罵声は当たり前。モノを壊し、金目のものは持って行こうとする輩との小競り合いも
毎日のように起こる。
“オレが悪いわけじゃない”、その思いがあったからなんとか開き直って応対できた。

コーヒー豆の収穫

元はと言えば、需給のバランスを読み違えた社長の
経営の失敗だった。

「勤めていた大好きな会社が潰れる」という事実に
川上は困惑した。
3年間の見習いからようやく営業に配属されて2年。
コーヒー豆を売るこの仕事の奥深さを知り、
のめりこんだ矢先のことだった。

手取り8万円の男。

コーヒーを扱う仕事。それが18歳で社会に出、職を転々とした川上にとって、初めて3年以上
続いた仕事になる。
当時の給料は18万円。これでも4年目にしてやっと手にした額だ。
見習い期間だった3年間は僅か12万円、手取りにして8万そこそこの給料。

コーヒー豆の写真

家賃もかかるためこれでは到底食べていけず
週末にはアルバイトをするしかない。
コーヒーというものに常に携わっていたいから喫茶店で働いた。
川上はギリギリの生活に将来の不安を強く感じながらも、
世界共通の嗜好品であるコーヒーに限りない可能性と
夢を感じていた。

そしてこの会社にこだわり続けたもうひとつの理由、それは当時の
会長であり、一流の焙煎士である田中仁への大きな憧れ。

突然いなくなった社長、それは会長の娘婿にあたる人物だった。

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■川上敦久 Atsuki Kawakami
川上敦久
川上敦久
川上敦久

1975年3月、岐阜県下呂町の美容師の両親の元に生まれる。
幼少期から剣道の腕前で鳴らし、岐阜県立岐阜農林高校に推薦入学。
卒業後、美容師見習をするも挫折、テレビや雑誌に服や雑貨などを売り込む営業会社に
就職。在籍中は常にトップの成績をキープ。
2年後に会社が解散。その後、職を転々とするが24歳で縁あってコーヒー業界に飛び込む。
29歳で勤めていた会社の倒産後、一社員の身でその会社を引き継ぐことを決意。
債権者と渡り合う地獄の毎日の中、同時に焙煎の神様・田中仁氏から本格的な焙煎技術を不眠不休で学ぶ。
その天性の才能と努力、負けん気の強さで地獄のどん底から立ち上がる。
2008年には夢だった株式会社になった。
天才的な焙煎技術とモデル並みのルックスは数多くの人を惹き付ける。35歳。

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俺にやらせてください!

「何百件もいるお客さんに申し訳が立たない。今さらやめられるか!、それがまず真っ先に
僕が考えたことです。」

川上は言う。

「負けず嫌いな性格が幸いして、営業としての成績はトップでした。
だからこそ、自分が契約して頂いたたくさんの新規のお客さんに迷惑は掛けられないし、
長い人で40年、うちの豆だけを買い続けてくださる方も裏切れない。
ならば選択肢として俺が自分でこの会社を引き継ぐとしたらどうなるか。
考えはそっちのほうに変わっていきました。それで、会長に相談したんです。」

川上トーク写真

川上は会長に相談した。

「俺にこの会社を続けさせてください。
そして会長、焙煎の技術を俺に全部、伝授してください!
俺がこの会社の味と伝統を守っていきます!お願いします!!」

会長は驚くも、半分あきれた口調で言った。

「だいたい血の繋がりもないおまえにここまで負債が残った会社を
継がせられるわけがないだろう。無念だが、会社はこのまま廃業する。
それに俺は営業のおまえの仕事ぶりも知らない。 おまえはまだ若いんだから、
他を探したほうがいい。田舎に帰りなさい。」

断ったのは会長の親心にも似た気持ちだったことは川上にも理解できた。
しかし初めて自分が本気で情熱を注いだ仕事。お客さんのためにもここではいそうですかと
引き下がるわけにもいかない。無謀なんて百も承知だった。

損な性格の若造。

川上トーク写真

創業者である会長は会社を娘婿に譲った後、会社の近くに
焙煎工場と喫茶店を経営しながら豆を焼く以外、
現場には全くノータッチになっていた。
だから川上の仕事振りを殆ど知らない。
ただ、田中が豆を炭火焼するところを見ながら
うっとうしいほどの質問と、真剣な目だけを
自分に向けてくる若造、という認識しかなかった。

その頃の川上は不眠症にも悩まされる。
少しばかり眠れた日があっても、夢の中でも債権者と
渡り合っているのだから、疲れなど取れるはずがない。
夜中に飛び起きることも度々だった。

「このままどうなるんだろう、でも、この仕事にはどうしても携わっていきたい。
また明日もいっぱい取立てが来るんだろうなと考えると気が重くなるんです。
でも逃げることは絶対にしないというのだけははっきり決めていました。我ながら損な性格です(笑)。」

えっ・・・・なんで今さら・・・・・・

「そういうことになったから。ごめんね・・・・・あんたにも迷惑掛けることになって・・・・・
詳しいことは改めて話すから。」

追い討ちを掛けるような出来事が川上に起こる。 電話で母から告げられた離婚。
両親の夫婦仲が良くないことはわかっていた。 だけどなぜ今さら・・・・というのが本音だった。

川上トーク写真

「その時はいろいろ続いたこともあって、誰も彼も無責任だなと
思いました。でもこれで僕には帰るところがなくなりました。
だから本気で腹をくくることができたんです。よし、絶対に会社を
引き継いで絶対に会長を超えるところまで踏ん張ってやる、
そう決意しました。」

会長のところにも夜、何度も足を運んだ。言霊とよく言うが、
腹をくくってからは自分でも言葉に重みが増したと感じる。
その頃、会長は会長で、昔からの客先に電話をして川上の
評判を聞いたようだ。


驚くことに、顧客からの評判はすこぶる良かった。誰もが口を揃えて川上を絶賛する。
“あそこまで情熱のある営業はいない”、“明るくてスピードも速い”、“うちの婿に欲しいくらいだ”、等々。

―――――なぜそこまでの男がわざわざ潰れた会社を引き受けたいとまで言うのか。
―――――関係ない取立て屋の対応まで必死でやっているのか。
会長も不思議に思ったに違いない。

ここで会長が動く。

川上の覚悟。

壁の穴

「川上君。ちょっといいか。」 ある夜、会長が会社にやってきた。

「あ、はい!少々お待ち下さい!」

そのとき川上は電話で客先1件1件に頭をさげているところだった。
相手に言い訳がましいことも一切言わず、ただひたすらに詫び、
自分が必ずこの味を守るのだと伝える。
毎日がこの繰り返しなのだということは、容易に想像できた。

「すみません!お待たせしました。」
川上が会長を見る。

会長から見ても、川上の顔は疲れの中にも目だけがギョロっと光った、
今どきの若者からは到底かけ離れた表情に見えた。
その表情を見て、会長も言葉に詰まる。
が次の瞬間、会長は静かに、そして強く尋ねた。

「・・・・おまえ、男になるか?」
この一言で川上はすべてを理解した。待ち望んでいた言葉だった。

「もちろんです!男になります!やらせてください、やり切ります!!」

「・・・・・・・・そうか。これからきついぞ。カネもいる。わしにももう余力がない。伝えられるのは
技術だけだ。誰でもできる技術じゃない。自分の目と、耳と、手と、舌で覚えていくしかないんだよ。
時間もかかる。それでもいいんだな?」

「覚悟はできてます。僕はお客さんは絶対に裏切りません。会社の新しい名前も考えたんです。
美杉コーヒーの頭文字をそのまま頂いてMC珈琲商店にしたいと思ってます。僕にすべてを
継がせてください!お願いします!」

会長は頷き、そのまま帰っていった。
これはOKということなのか。 会長!と後姿に声を掛けたが返事はなかった。

会長の決断。

葉書 写真

2日後、印刷屋から小さな箱が届いた。
その箱の中身を見ると、案内状らしきものが大量に入っている。

二つ折りの案内状。
右側に「営業卸廃業のお知らせ」が会長名で入っている。
そして左側にはこうあった。

「新規開業のご案内を申し上げます
  〜中略〜 MC珈琲商店 川上敦久」

その内容を見て、川上は涙が止まらなかった。

会長がすべてを理解してくれた。
「嬉しかったです。不安な事柄はそれこそ無数に湧いてきますよ。でも男が一度やると決めた
ことですから。この日が本当の僕のスタートになりました。」

昨日まで世間で言うところのぺーぺーの一社員が、ひとりぼっちのマイナスだらけの
船出ながら社長と呼ばれる身になるのだ。川上は身震いした。

川上は会長に電話した。そして礼を伝える。 会長が言った。
「今日から豆をやるからな。夜になったら来い。」

「わかりました!店を閉めたらすぐ走ります!」
その夜から、焙煎技術の直伝が始まった。

ひとりぼっちの船出。

焙煎

「なんべん言わせるんだ!バカかおまえは!」

時には大声で怒られた。豆の世界はこの5年間、
会長の隣で毎日見てきたが、
自分でやってみるとその奥の深さに困惑した。
川上が質問をすると、

「知らん。見て覚えろ。口じゃ説明できん。」
と厳しい返事が返ってくる。一番多く聞いた言葉は、

「集中しろ。目も耳も鼻も口も手も、風も全部使え。全部味方に付けろ。」 だった。

コーヒー豆

来る日も来る日も、指導は続いた。不眠不休と言えるほどの毎日は
気力だけで自分を支えていたようなものだ。
昼間は今までの仕入先1件1件にひたすら頭を下げた。
もちろん、従来通りの条件で取引再開を頼んでみる。

「本気であんたが引き継ぐの?やめときなって!」

「川上さん、できるわけないでしょう!?
売掛どれだけ残ってると思ってんの?
あんたに罪はないけどさ、それもらうまでムリだよ!」

「半分はオレが払っていきます。だから半分はそちらも泣いてください。」

「だけど現金仕入以外はダメだよ!」
「そこをなんとかお願いします!」

・・・・結局、仕入先はすべて全額前金が条件だった。呑むしか道がなかった。
世間は厳しい。 しかし、ここからが本当の地獄になる。

カネがない・・・・・・・

焙煎機の写真

会長の代から30年近く使われてきた焙煎機がある。
その焙煎機が会社に運ばれてきた。

「あとは自分でやれ。」

会長からの一言だった。
実際に川上の舌と焙煎技術は天性のものと言って良く、
予想を遥かに上回る吸収力に会長もあとは自分で経験を
積み重ねるだけ、と太鼓判を押したのだ。

これからはこの焙煎機だけでメシを食っていかなければならない。
今は全自動的な機械がほとんどだ。しかし川上はたとえどんなにカネが入ったとしてもこの
古い機械にこだわるという。

川上トーク写真

「今の巷の機械は豆によって焼きの時間も温度もすべて
設定できるようになっています。だけど豆は生き物だから
天候や湿度、風の有る無しによってすべての加減を調節
しなければならない。
その加減を計るのはやはり自分の目と鼻と口と耳と指です。
どこまでいっても信用できるのは自分の感覚だけですから。
僕はこの古い機械に育ててもらったようなものです。」

豆はまとめて仕入れなければならないため、金額が張る。
1回の仕入で50万近くかかるが当然、そんなカネがあるわけがない。
思い余って母親に借金を頼んだ。苦汁の思いだった。
息子の真剣な目を見、母はだまって200万円を都合してくれた。

パソコン写真

「このときに親のありがたみというか、生まれて初めて
親に感謝をしました。大事に使わないとバチが当たる、
それに何よりもこの仕事で成功しないといけないと
身が引き締まったのを覚えています。」

その200万の一部を使い、まずはリース物件として
引き取られかけていたパソコンを買い戻した。
顧客データがすべて入っているこのパソコンがなければ
商売ができないからだ。

豆のこと。

コーヒー豆

コーヒーと言えば豆だ。
この豆についても川上は自分の舌と目で吟味し直した。
業者を回り、毎日焼いてみた上で納得いく豆を1つ1つ探す。

しかしそこでの結論は、”やはり師匠の舌は正しい”ということの
再確認に繋がった。


「僕が1つ1つ自分で焼き、味わった上で納得したことは元々師匠が
選んで焼いていた豆の品種がやはり最高だったということです。
僕自身、それ以上の味を見つけることはできなかった。だから僕の珈琲は
豆も師匠の味をすべて踏襲したものです。自分で確認したこの一連の行程は
僕にとっても大きな経験でした。素材への自信もそこからきています。」

川上が使う豆はブラジルの「サントス・ニブラ」、エチオピアの「カファ・ティピ」、
コロンビアの「GSP」の3つ。

川上

サントス・ニブラはブラジルのミナス・ジェライス州セラードと
山岳地帯のスル・デ・ミナスが産地。
肉厚なフルボディー豆だけを厳選し、香り、甘味、酸味、コクの
バランスが良く旨みのあるブラジルコーヒーに仕上がっている。
単品でもフルブレンドしたかのようなふくよかな味になっている。

カファ・ティピの産地はエチオピアでも最もコーヒー栽培に
適していると言われるカッファ地区。
ここは雨量が多く、比較的涼しく、森林に覆われた熱帯雨林の高原。

この土地で自然農法で栽培されるカファ・ティピは高い香りになめらかな酸味と
こくを兼ね備えた素晴らしい豆だ。

そしてGSP。コロンビアの温暖かつ豊かな雨、肥えた土地で作られるコーヒーの味には
定評があるが、中でもコロンビアの古都といわれるポパヤン地区から収穫した
コーヒーのみで作られるのがこのGSP。特に山深く、自然の恵み豊かな土地で
作られるため、力強く、甘い香りとまろやかな味は厳しい自然が生み出した傑作。

川上

川上はこの3つの豆に惚れ込み、使い続けることを決めている。

「この3つの豆は焼き加減を浅・中・深と分けても、どの豆と
ブレンドしても飲むときに味の変化がしっかりとわかります。
豆がしっかりと主張してくれるんです。」

コーヒーは淹れる人の気持ちがわかるのだと川上は言う。
そして焙煎士と釜と豆にも相性があるらしい。

「この3つの豆は僕とも釜ともよほど相性がいいんでしょう。豆のはぜ方の音で今の釜の温度が僕にはわかります。
お客さんのどんな難しい注文にもこの豆たちは僕の感覚、お客さんの感覚にしっかりと答えてくれる。
絶対に裏切らない豆という点でも僕は最高の信頼を寄せてますね。」

最高の素材、そして古いながらも自分の味を引き出す最高の相棒である焙煎機が揃った。

あとは自分の五感と腕にかかっていた。

なぜだ!?

生豆の写真

必死で仕入れた豆を夜を徹して、焼く。
生豆というのははじめ青っぽい色をしている。これを火に掛けると
水分が抜け、膨らんでくる。そしてこの豆のはぜ方を見ながら、
浅焼き・中焼き・深焼きとに分けていく。

「ちきしょう!なんで会長みたいに膨らまないんだ!?」

思い通りの結果が出ない。焦りがミスを呼ぶ。自分と豆との気持ちが合っていなければ、焼き色はまだらのてんとう虫のような豆になる。
そしてそんな豆は嫌な苦味が残ったりする。
納得できないものは売り物にならないため捨てるしかない。悔し涙を流しながら毎日豆を捨てた。

川上トーク写真

「失敗は大切なお金を捨てるのと同じです。泣けてきました。
何十万も出して豆を仕入れても、
当時は60キロ焼いて納得できるものは10キロしかできない。
その日焼いたものは何が何でも その日に売り切って現金化する。
売れないと次の豆が買えませんから、売れるまで帰れません。
帰ったらまた豆を焼く。この短期間で僕ほど豆を無駄にした
バチ当たりもいないと思います。」

カネがないから、営業用に使う車以外の持ち物はほぼ売り飛ばした。
若気の至りでローンを組んでまで買ったロレックスも売り、気に入っていた服も売る。

ついにはもう売るものもなくなった。

焙煎士・川上敦久。

炭焼き

しかし、この失敗も決して無駄にはならなかった。
失敗の中でいろんなことがわかってくる。

「失敗しながら、ああ、会長があそこで言ってたのは
こういう意味か、と繋がってくる。
ひとりだけで作業をしていると、いろんな気付きの瞬間だけが
楽しみになってくるんですね(笑)。」


川上トーク写真

同時にいろんな有名店と言われるところへ立ち寄っては豆を買った。
そして不思議なことに気が付いた。

「モカやキリマンジャロ、ブルーマウンテンなど、豆の種類は
たくさんある。 なのに他の店の豆は焼いてもみんな同じ色です。
ストッカーの中の豆だけ見たらどれも区別がつかない。
おそらくタイマーや温度だけで見て焼いてるんだと思いますが、
豆によって特性もうまみの 引き出し方も違うんです。
豆によって焼き加減も色も違って当たり前だと会長から
叩き込まれましたからすごく不自然に感じて。
“誰でもできる仕事じゃない”、という会長の言葉を思い出して
僕自身も襟を正しました。そして、じゃあ俺が本物を飲ませてやる、 そう思いました。」

名刺の写真

この頃から、名刺には逃げも隠れもしない、
俺はここにいるんだという思いから
肩書きを 「焙煎士」とした。
川上の中では、この肩書きの価値と責任は
社長のそれより大きかったからだ。

信じてもらえない奇跡の炭焼。

炭を焼く写真

会長が焼く豆との違いを聞かれると川上は「炭だけです」、と答える。
川上敦久としてのオリジナル、彼はそれを炭に求めた。

会長から伝授され、川上自身も徹底的にこだわるものが炭である。
炭火焼きのコーヒーというと、人によっては「焦げ臭い、苦い」と
イメージすることが多い。

「僕の焼いた豆にはそれはありません。
ですから炭焼きだと言っても信じてもらえないことも多いです。」

そもそもコーヒー豆を焙煎するという行程は世界中の赤道付近の様々な環境下で収穫される
堅く水分を含む個性の異なる生豆に、表面から均一に「熱」を入れることで水分を飛ばし、
美しく膨らませ、旨味を閉じ込めるように焼き上げるという「技」であり、その「熱」の質も
重要なポイントになる。

炭へのこだわり貼り紙

「ガスの炎での焙煎には遠赤外線効果はなく、豆の中心に熱が
伝わって膨らんでくる早さと表面を焼き上げる速さとのバランスも
最適とは言いがたい。ガスが燃焼するのに酸素を必要とするので
どうしても湿気も含んでしまいます。」

川上が続ける。

「炭焼きの焙煎は遠赤外線効果、近赤外線効果があります。
豆の中心からも熱が入りますし、炭は炭素が燃えるので熱に
湿気も含みません。炭自体にも吸水性があります。うまい豆に
焼き上げようと思えば、どうしても炭焼きというのは外せないんです。
ところが・・・・・・」

川上だけのために焼いた炭。

川上トーク写真

炭で有名なものは言わずと知れた備長炭だが、
実際にはコーヒー豆を焼くには不向きだと
川上は言う。

「僕があえて使うものは雑炭です。備長炭が水分を
50%吸着するのに対し、雑炭は密集密度が低いため、
400%の水分を吸着すると言われています。
しかし、雑炭自体が軽くて孔が多いために
火力に安定感がなく、調節が難しくなってくるんです。

だから技術と感覚でその火力を操ることで、しっかり芯まで水分を残さず焼き上げます。
雑炭なら表面が焼きあがる早さも決して早すぎないので
美しく、大きく膨らむコーヒー豆を焼き上げることができるんです。」

炭の写真

川上が炭のことで会長に言われたことはひとつだけ。

「炭は立てれば燃えるぞ。」 

禅問答のようだが、自分で炭を使ううちにこの意味もわかった。
炭を立てて置くようにすると、風をたくさん通して、一気に火力を
強められるためにまばらになりにくく、炭特有の焦げ臭さも残らない。
立てることで焼き加減のバランスにも圧倒的な違いが出るのだ。


手に持った炭の写真

川上のさらなるこだわりは、この雑炭の種類にも現われる。
いろいろと試す中で、会長が使うものよりも1つ1つが大きい、特別な
雑炭にたどり着く。この炭は川上の地元にほど近い飛騨山之口の
炭焼き職人の方に何度も頼み込み、無理を言って川上用に特別に
焼いてもらったものだ。

川上は豆を焼いている最中、窓を開け、
そして釜もタイミングを見て開ける。
これにも理由がある。

炭焼き

「最適な炭の能力をさらに生かすために、
機械と釜にも、風を使って息継ぎさせます。
風も味方につけろという会長の教えを守っているだけですが、
これでさらに味に深みが出てきます。
飲めば明らかな差ですよ。」

普通、炭焼きの場合の炭は使いまわしのケースが多いが、
川上は使った炭は毎日捨てる。そして毎日毎日、新しい炭をくべる。
なぜか?当然、経費も余計にかかる。ここにも川上の信条がある。

川上トーク写真


「使いまわせば味の変化が出てしまうんです。
自分は絶対にだませない。
だから毎日毎日、きれいな炭で一から焼く。
お客さんを味でうならせたくて僕らは頑張ってますから、
自分たちが自信が持てなくなること、
それだけは死んでもできない。食品偽装が問題になっていますが
自分をごまかすようになるくらいなら、僕は仕事なんか辞めます。」

天才の由縁。

川上の技術と味がどれほどのものなのか。
それは特に「モカ」の豆でよくわかる。
川上トーク写真

普通、モカの豆は見た目ではっきりわかるほど小さい。
そしてかすかに花の香りがすることで好きだと言う人も
多いコーヒーだ。

小さなこの豆を川上が焼くと、他の焙煎士のそれよりも
一回り大きくなる。
だから誰もその豆をモカだと気付かない。


「僕の焼きだと味が膨らみ、豆自体も膨らみます。結果、甘くおいしくなります。
コーヒーは酸化するものですが、僕のモカは時間がたつほど甘みが増し、
より花のような香りが立つんです。これも僕にしか出せない味だと思います。」

豆の話をするときの川上の目は楽しそうだ。
一層輝いているとでも言おうか。彼はこのモカが一番好きだと言う。

「僕にとって、味はもちろんですが、モカは焼くのが一番楽しい豆です。
うちのモカで使うエチオピア豆は僕との相性も、香りの立ち方も本当に文句の
つけようがないほど素晴らしいです。」

今までの会長のお客さんに飲み比べてもらう。その評価が自分への答えであり、
成長の度合いの答え合わせにもなる。

このモカとアイスコーヒーは予想を遥かに超える高評価をもらう。

キャリアを超える、天才的な技術、そして珈琲へのセンスと深く熱い想い。
それが川上敦久の生み出す珈琲。

川上にとって自信と成長の裏付けは、すべて会長の時代からの味に厳しい
お客さん方の声にかかっているのだ。

運命の出会い。

炭焼き

2007年。当初は自転車操業だった経営も、
開業してから3年目に入るこの年には、
どうにか形になってきた。

「やれば、できる!!」 
小さいころから聞いてきたこの言葉を川上は実感していた。

取引先も増え、味にも定評が出てきた。
もちろん、もう豆を無駄にすることもない。

川上にとって、「おいしい」「飲んだことがない美味さ」だというお客さんからの言葉ほど
嬉しいものはなかった。
だが相変わらず休みのない、肉体を酷使する日々が続く。
体力的には限界に近いのかもしれない。

そしてこの頃川上は、今も自分にとっての最高の宝だと言い切るひとりの人物と出会う。

“そろそろ手伝ってくれるスタッフが欲しいな・・・・・・”

そう考えていた矢先、川上にとって意外な人物が飛び込んでくることになるのだ。

カフェバーオーナー。

「川上さんはホントに仕事楽しそうですね〜。」
MC珈琲商店の豆を使ってくれているあるカフェの若きオーナーがいた。名前を高木智章という。

「そりゃ楽しいよ。好きなことやってるんだから。」 川上が答える。

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高木智章 Tomoaki Takagi

高木写真
高木写真

1979年4月生。音楽・レコーディング関係の専門学校を卒業後、アルバイトで資金を貯め、
若くしてカフェバーのオーナーの夢を実現。
しかし現実は厳しく、3年続けた後、結婚を機に廃業。
その後カフェバー時代より付き合いのあった川上の人柄と味の信頼度に惚れ込み、
2007年に押しかけ入社。今ではなくてはならない川上の片腕として活躍。
中途半端を嫌う29歳。昨年、待望の父親になった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

名古屋の栄に学生時代からのカフェバーをオープンして3年。なにを隠そう、このカフェバー
オープンを仕切った男こそ、サラリーマン時代の川上だった。

当時のことを高木はこう語る。

「一般的なカフェやカフェバーのコーヒーはまずい、というのが僕はずっと気になっていました。
元々コーヒーが大好きな僕は本当に旨いコーヒーを飲ませるカフェバーを自分でやりたかったんです。
その時にうちの社長と知り合いました。初対面とは思えないほど打ち解けて、コーヒーについて語り合いました。
驚いたことにいろんな豆を僕の自宅まで持ってきてくれて目の前でドリップしてくれたんです。
すごい営業マンがいるものだと感動しました。」

高木写真

過当競争の時代にあって、高木のカフェバーの経営も頭打ちになる。
結婚を間近に控えていた高木は将来を考え、経営を続けて
いくことに限界を感じていた。正直、経営はきつかった。

高木はこの川上が人間的に大好きだった。
頼りがいがあること。
コーヒー豆に対するセンスがずば抜けていること。
そして何よりも常に気にかけてくれる兄貴肌のところにだ。


カフェ写真

川上の苦しかったときを見ていた高木はそれを完璧に乗り切った
川上の底力に驚嘆していた。そしていつしかそれは、
「この人と一緒に仕事がしたい」という思いに変わる。

コンコンコン・・・・
ある夜、MC珈琲のガラスのドアをノックする音が聞こえる。

「こんばんは〜!まだやってますね〜。」

そこには差し入れのミスタードーナツの箱を持った高木が立っていた。

高木 智章。

「おお、高木くん、お疲れ!なにそれ?差し入れ?ありがとう!さっき焼いた豆で淹れるから待ってて。」

2人でテーブルを囲む。焼きたての豆で淹れるコーヒーがどれだけ美味いか。これだけは飲んで
もらわなければ伝わらない。 淹れたてのコーヒーの香りがフワッと事務所の中に広がる。

コーヒーが入って湯気がたつカップ2つアップ写真

「やっぱり、旨いですねぇ・・・・・・・」
一口じっくりと飲んで味わい、高木がしみじみと言う。

「だろ?豆を焼くのは真剣勝負だからなぁ。妥協は絶対しないから。」
川上が答える。

高木がもう一度口を開いた。

「この一口で最後の踏ん切りがつきました。・・・・・店、閉めます。」

「は?」 川上も驚いた。

「・・・・・・ここで働かせてもらえませんか!給料は10万でもいいです!お願いします!」

「おまえ、自分の店だろ?どうするんだ?結婚もするんだろ?」

「いろいろ考えました。考えた末の結論です。経営はここんとこずっと苦しくて、先が見えない
状態が続いてました。結婚するのに、今のままではダメです。俺、コーヒーはずっと続けてやり
たいんです。カフェバー始めた理由もそれだったし。・・・・・川上さんと一緒にやっていきたいです、
お願いします!」
高木の申し出に、川上も考えた。しかし、これから家族を持とうという男がここまで自分を慕って
きてくれているのだ。断ることなどできなかった。

「そうか。いずれにしてもあと一人は人が欲しいと思ってたから・・・本当にいいんだな。きついぞ。
給料も10万とは言わないけど、今はたいして出せないよ。それでも大丈夫なんだな。」

「はい!よろしくお願いします!」
入社予定日はお盆明けの8月16日。それまでにすべての残務を仕上げて来ることが条件だった。

2人目のサムライは、こうして決まった。

バカ正直が集う会社。

張り紙写真

ひとりきりで仕事をしていた時と違い、二人で意見を交し合うことで
様々なアイデアも浮かんでくる。
川上は自らの思いを紙にしたため、店内に貼った。
決意の意味もあるが、自らの思いをお客様に感じてもらえたらという
気持ちが大きい。

そして、高木も川上に負けず劣らずよく働く。
ふたりでそれぞれ決意を立て、事務所の壁に掲げた。


「彼は妥協が一切許されない環境で頑張ってきましたから、バカ正直なほど手が抜けない性格です。
だから心から信頼できる。たったふたりでもこのチームだからこそ、この会社は回っています。」

決意の写真

客先でも高木の評判はすこぶる良い。
人が自分の会社の社員を褒めてくれるとき、川上の顔はほころぶ。
縁あって何百万分の一という確率で自分の会社を選んでくれた
社員だ。

「高木の親が見ても自分の息子の仕事を誇れるような、そして
彼の家族が父親の仕事を 心底誇れるような、そんな会社にする。
これは僕が決めていることです。だから必ずやります。
我々は二人でMC珈琲ですから。 」


川上トーク写真

実は川上自身が一番バカ正直なのかも知れない。

自社ブランドと天皇陛下植樹祭。

パッケージ写真

「これどうだ?いいと思わないか?」
ある日川上が持ってきたもの、それが筆で書かれたラベルだった。

「道」「心」「結」。

「道」 は信じた道を力強く歩き続ければ必ず拓けるんだ、
とお客様が教えてくれたことに想いを込めて名付けた。

「心」 は毎日のたくさんの出逢いが川上の心を優しく、
そして強くしてくれたことに感謝を込めて名付けた。

「結」 はコーヒーがたくさんの人との決してほどけない結びつきを作り続けてくれるように
願いを込めて名付けた。

「道」パッケージを持つ川上

「うちのブレンドを言葉でイメージしてみたんだよ。地球の裏側で
生まれた豆を、日本人の俺が心を込めて焼いて、お客さんに
届ける。ならパッケージは日本人としての表現のテイストとして
筆文字がいいんじゃないかと前から考えてたんだよ。どう思う?」

「いいですねえ。すっと心が落ち着く感じがします。
社長、これはいいですよ!」
高木も納得である。

今、様々な卸先が増えた。お客さんからお客さんの紹介という理想的なスタイルになってきた。
川上の豆を扱ってくれる先も、カフェもあれば饅頭屋さんもある。
筆文字にこだわったのは「筆文字ならば、手書きの温かみも出せる上に並べる場所を選ばない」
ということも大きかった。

「道」パッケージを持つ川上

MC珈琲としてのオリジナルのブレンドであり、自社ブランドとして
生まれたこの3商品は、売れる予感がした。その後実際、
特に自信作の「道」は飛びぬけたセールスを記録する商品に化けた。

「道」は地元・下呂で開かれた天皇陛下植樹祭にも
出展を認められたことでもその味の確かさがわかるだろう。
無論、評価はかなりの高さだった。

「道のリピート率は8割以上ですね。驚異的な数字です。
自信作が売れると本当に嬉しいです。」
そう言って数字に強い高木が胸を張った。

コラボ。

川上の評判を聞き、店を訪ねてくる人間が増えた。
ありがたいことに川上のコーヒーと自社の商品とのコラボレーションの話も増えた。
たとえば、ケーキとコーヒーとの詰め合わせの商品化提案。
コーヒーの魅力はケーキやお菓子などと一緒に口にしたときの相性が良いこともそのひとつ。
川上は自分のコーヒーと食べ合わせてみることで、特に相性のよかった2つをパッケージ化した。

※現在はお取り扱いを終了いたしております。
コラボパッケージの写真
魔法のケーキ屋 JiJi
愛知県小牧市城山1-3 ピエスタ2F
コラボパッケージの写真
joia
愛知県豊田市小坂町5-27-1


川上のコーヒーが飲めるカフェも増えた。

「このカフェでもぜひ味わっていただきたいです。プロの方がいれる僕のコーヒーです。
信頼できます。」

アチェ・パ・ティ 中区大井町 052-526-5905
Cafe Wa 西区山木 052-977-5825
ARS CINQ 中区大須 052-223-5201
魔法のケーキ屋 JiJi 小牧市城山 0568-78-4406
イーグル 春日井市美濃町 0568-32-5803
Joia 豊田市小坂町 0565-33-8273
ジャックス 西尾市山下町 0563-54-5985

「最高の飲み方があるんです。」

普通のコーヒー豆の賞味期限は約半年。しかしMC珈琲の豆の賞味期限は2ヶ月にしている。

「おいしく飲める期間は最長でも2ヶ月です。それ以上は確実に風味が落ちていますから。
だからその期間内にどうしても飲んで頂きたいんです。」

コーヒーを淹れている写真

川上は作り置きも一切しない。
仕入れた豆も1週間以内にすべて使い切る。
よく聞かれるのが、”おいしいコーヒーの淹れ方“。
川上はいつもこう答える。

「コーヒーは淹れたらそのあと2分か3分おいてください。
イメージしてみて欲しいんですけど、 お湯に溶けてしまっている
見えない葉の部分がその間に開くんです。
だからそのときに飲むのが今でも一番おいしいです。
あ、僕の意見ですよ。あくまでも(笑)。」

川上トーク写真

川上が続ける。
「砂糖やミルクはできれば入れずに楽しんで頂けるといいですが、
無理なら半分はなしで味わっていただき、もう半分はお好みで
砂糖やミルクを入れて楽しむ。そんな感じがいいですね。」

ではアイスコーヒーはどうだろう。
川上のアイスには相当なこだわりがあった。

祖母との大切な時間。

「ばあちゃん、元気やったか?」

「おぉ、あつくん、しっかりやっとるか?」

忙しい毎日の合間を縫い、川上は月に一度、名古屋市内の病院に長期入院している祖母を訪ねる。
今ではたまに川上の名前まで間違うようになってしまった祖母を見ると、
川上は涙が出てしゃべれなくなることもあるという。

桜の写真

あまり口が回らなくなってきている祖母も、
川上が顔を見せると精一杯の笑顔で応えてくれる。
川上が唯一、すべての縛りから解放される時間と言っていい。

川上の原点、それは子供の頃、3時になると
祖母と妹と一緒に楽しんでいたおやつの時間。
祖母は毎日決まってコーヒーとお茶菓子を用意してくれた。
川上も妹も、この時間が楽しみで仕方がなかった。

川上が高校生になってケンカや悪さに明け暮れ、家に警察が来たときも祖母は川上をかばうことなく、
心を鬼にし、「どうかこの馬鹿を連れて行ってください!」と警察に突き出した。

『悪さをしたらその罰は受けなきゃならん。嫌なら、やるな。』
そのことを体を張って教えてくれたのも祖母だった。

「ばあちゃんがいなかったら、僕はこんな真っ当な道に進んでなかったかもしれません。
僕にとって大事な大事な人です。」

この祖母を元気にしたい一心で作ったもの、それが川上のアイスコーヒーである。

川上写真・トーク

「僕が幼い頃から好きなアイスコーヒーの味があったんです。
ばあちゃんが近くの喫茶店で飲ませてくれた味です。
昔のアイスコーヒーにはみんなチコリが入ってました。アイスだけは
どうしてもこれじゃなきゃだめだという僕のブレンドがあります。そして、
それにチコリを加えます。お年寄りの方が飲んで、昔なつかしい、
ああ美味しいなあと感じて頂ける味に仕上げた自信作です。
もちろん、若い方が飲んでもああ、という言葉が自然に出るんじゃ
ないかと思います(笑)。」


このアイスコーヒーを初めて届けたとき、 祖母は川上のアイスコーヒーを本当に嬉しそうに飲んでくれた。
それが何よりも嬉しかったことを昨日のことのように覚えている。

しかしこのアイスコーヒーも完成するまでには相当な苦労があった。
川上のこだわりをボトリングすることを、始めはどこも受け付けてくれなかったからだ。

「ここなら僕の理想を形にしてボトリングしてくれると思った京都の京都飲料さんというところに断られ続けながら
何回も何回も頼み込んで、ようやく形にしたんです。僕のわがままをそのまま形にすることができたんで
本当に満足してます。これは本当にうまいですよ。」

この川上のアイスコーヒーは発売と同時に飛ぶように売れた。飲んだ人が5本、10本と
その場でまとめ買いをしていくためだ。

アイスコーヒー

「飲んで、感動したとおっしゃって頂く方が多いのはそれはもう
嬉しいです。もちろん、ばあちゃんもおいしい、おいしいと
喜んで飲んでくれました。作ったかいがありました。」

川上は特に、飲んで頂いたお年寄りの顔が崩れていくのを見るのが
たまらないという。

現在こちらの商品は販売いたしておりません。
ご了承頂きますようよろしくお願いいたします。

神の手。

「うちの社長の技術は僕から見ても凄いものです。アイスコーヒーもガムシロを使わずに
お湯だけで本当に甘みを調節してしまうんですから。まさに神の手ですよ。」

高木の言葉に、川上がニッコリ笑う。
この3年間で、川上はとにかく痩せた。だがそのぶん、感覚は研ぎ澄まされていった気がする。

「高木が淹れたコーヒーを飲むと、顔を見なくてもその日の彼の調子や気持ちがわかります。
珈琲の味ってね、その日の気分や感情が全部出るんですよ。」

高木と川上の2ショット写真

高木はいう。

「僕の淹れた珈琲を飲んで、社長が“きのう何かあったのか?”
って聞くんです。
家で奥さんとケンカした翌日だったりするとドキッとしますね。
この人に隠し事はムリです(笑)。」

女性誌にも登場。

「初めて彼のコーヒーを飲んだときの衝撃は忘れられません。会社のコーヒーはよくあるオフィス
コーヒー会社から注文してましたが、その日のうちに撤去して川上くんのコーヒーに変えましたよ。
去年のお歳暮は取引先や経営者仲間に彼のコーヒーを贈りました。やっぱり飲めばわかるんですよね。
みんなどんどんこの味のファンになって彼のコーヒーに変えていっていますよ。」

藤本写真

藤本 浩維 Hiroyuki Fujimoto

株式会社F・J・S代表取締役。
世界に幅広いネットワークを持つLED販売会社社長。
その天性の商売勘と天真爛漫なキャラクターは
「サラリーマン金太郎」を地で行くかのごとく、
世界中のVIPを含めた様々な人々を虜にする魅力を持つ。
熊本生まれ、42歳。

川上と昨年、共通の知人を介して知り合ったLED販売会社社長の藤本浩維は言う。
仕事で世界中を飛び回る珈琲通の彼も、川上の焙煎技術には舌を巻いた。

「彼と珈琲について語るうちにどんどんコーヒーに興味が出てきて、試しにいろんな
店から豆を買ってみました。正直、川上君以上の味には出逢っていません。
それで、やっぱりあいつはすげぇな、と思ってるわけです(笑)。」

藤本が続ける。

藤本写真

「仕事に対しては休みもほとんどなしで本当にストイックに
取り組むヤツだから、なかなか外に出て行く時間もない。ああ、
こいつだけは応援してやりたいなと心から思ってしまいますね。」

川上の味に惚れこんだ藤本は出版関係に強い知人にこう連絡した。
「腕のいいイケメンの珈琲職人がいるんだよ。応援してやってくれ!」
そのかいあって、全国誌の”OZ magazine”/スターツ出版社 
とのコラボレートが決まり、雑誌読者限定で
「MC珈琲・OZオリジナルブレンド」の発売もトントン拍子で決定した。


オズ 表紙
オズ 中身の写真

売れゆきも好調。その味を絶賛する声は見事、リピート注文として返ってきている。

川上写真

藤本からのご縁で、すでにお中元のまとまった予約も
十数件の企業から入っている。
送り先の件数にすれば300件以上だ。

「人のご縁に本当に助けられている人生です。」
と川上ははにかんだ。

あなただけのラベルで贈る。

川上自身が力を入れていきたいもののひとつがお中元やお歳暮、そして贈答品としてのコーヒーだ。

「たまたま僕のコーヒーにご縁を頂いた方が、そのまたお知り合いの方に贈って下さる。
僕のコーヒーで人と人とを結びつけることができるなんて、夢のような話です。
贈っていただいた方の顔に泥を塗らないのはもちろん、贈って頂いた方がそのセンスを
褒められるような豆を焼くことが僕の使命です。」

オリジナルラベル商品

出産や引越し、入学などのお祝いごとやお中元、お歳暮に
何か喜んでもらえることはないか。

そこで考えたのがお客様に合わせてオリジナルラベルを貼った
珈琲のギフトだ。

贈ったほうも自分からのものだということをいつまでも覚えてもらう
ことができ、 受け取った人もインパクトを感じてもらうことができる。
しかも、淹れるたびに贈り主のことを思い出してもらえるという
おまけつきだ。

「「道」「心」「結」を5個以上ご注文でご希望されました方全員に
漢字、ひらがな、英語のそれぞれ2〜5文字の言葉をラベルに書き入れて
お届けするようにしています。ぜひご利用いただきたいですね。」

免許皆伝。

川上は最近、師匠から心底嬉しい言葉をもらった。

「よし、いいだろう。おまえは本当によく頑張った。おまえの歳でここまでの炭焼コーヒーをやれる
やつはいない。わしは今日でおまえを認める。」

川上トーク写真

初めて師匠がかけてくれた認める言葉だった。
嬉しかった。
この言葉を聞く機会が、これからもはたしてあるだろうかと
考えていた矢先だったために、川上は喜んだ。
しかし、道はまだまだ果てしなく遠い気がする。

「よく香りとコクとキレっていうでしょう。テレビでも広告でも。
でもね、この言葉は簡単に使っちゃいけない言葉だと思うんです。
事実、そこまで香りもコクもキレもすごいなんていうコーヒーは普通、
めったにありません。僕の場合は、“俺はここまでやるから、
だから香りとコクとキレなんだよ”、っていうのをお客さんに伝えたいですね。」

故郷のこと。

下呂の写真

2008年正月。川上は初めて、胸を張って故郷に帰った。
家族は住まいこそ全員離れてしまったが、
集まる場所なんてどこでもいい。息子の近況報告に、
うまくいっていることを悟った母親も嬉しそうだった。

思えば、この下呂という土地で生まれ育ってなければ、
すべてのつながりは生まれていなかった。
「偶然はない、すべては必然」という言葉があるが、
まったくその通りだと思う。

川上トーク写真

「この土地がなければ、珈琲との出会いもありませんでした。師匠との
出会いも、炭との出会いも、そしてトモ(高木)との出会いもなかった。
下呂で生まれ育って、いろんな土地を転々とした僕が、今縁あって
この名古屋という土地でコーヒー豆を焼いている。そして何よりも、
この豆も僕の元に届くまでに、物凄いドラマがあるわけですよ。
それがこの場所で僕と出会った。だから僕は地球の裏側の、
この豆に携わったすべての人々にも感謝しながら豆を焼きます。
今はもう一粒たりとも無駄にしたくないんです。」

最後に。メッセージ。

川上が豆を焼くとき、すべての外音をシャットアウトする。
ここまで集中して、徹底的に向き合うからこそ生まれる味。
その味はこだわりなどという優しい言葉ではない。

豆を焼いている写真
川上写真

「僕の焼く豆は僕の執念と生き様そのものだと思ってください。そして僕の表現する味を、
どうかあなたにも味わっていただきたい。このホームページをあなたに見て頂いたこともご縁です。
僕は出逢いにはすべて意味があると考えています。もし通販で買っていただいて気に入っていただけたら、
特売日にこちらで飲んでいただきたいです。店頭での立ち飲みが一番、味が響きます。
電車代を遣って来られても損はさせませんよ(笑)。」

川上トーク写真〜笑顔

「このホームページにたどり着いたあなたも本当にコーヒーを愛する方だと思います。コーヒーってね、
今さら僕が言うまでもないですが、世界一素晴らしい飲み物ですよ。そう思いませんか。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

天才焙煎士・川上敦久の炭焼珈琲を、
あなたもぜひ味わってください。
『あなたに僕のコーヒーを飲んでいただいて、今まで飲んできたコーヒーとの違いを感じ
あなたが思わず珈琲に気を奪われ、コーヒーについてふと考えてしまうような
そんなコーヒーと、あなたのその贅沢で癒されるコーヒータイムをご提供することを
私たち「炭焼自家焙煎珈琲 株式会社MC珈琲」は誓います。』
川上敦久サイン

豆を焼いている川上表情アップ商品写真

「全国からたくさんのご注文を頂いている関係から、発送までにお時間をいただくことがございます。
1つ1つの商品を、焙煎士・川上敦久が心を込めて焼き上げ、私・高木智章が
真心込めてパッケージし、ここ名古屋からあなた様に発送させていただきます。
顔の見える商売をしていくという思いはインターネット通販の場合も変わりません。
今後ともどうかよろしくお願いいたします。」
高木写真
高木智章サイン
川上敦久

生まれて初めて、スタジオで写真撮影をしてもらいました。
最初で最後かもしれませんのでお許し下さい。(笑)

お届けする豆は
 ・豆のまま
 ・挽いた状態
からお選びいただけます。ご注文時にご指定下さい。
購入する

お問合せ

東海テレビ「スタイルプラス〜仕事人列伝」出演!
俳優の内藤剛志さん、保坂尚輝さんも絶賛!!

内藤剛志さんと川上敦久

杉浦美帆さん、松井美智子さんと川上敦久

ご購入いただいた方々の声

あの芸能人も絶賛!!
寄せられた声をお聞き下さい。

ハンパない!! 
nobodyknows+ HIDDENFISH 様
無意識なのにクセになる味って、そんなに沢山有る訳じゃない。
やっぱそこに本物のコダワリが注がれてるからこそ反応してしまうんでしょうか?
まさにそれがMCコーヒーです。
川上さんの人柄ブレンドはハンパじゃね〜っスよ!!

そのままでも本当に美味しい。
T 様
私はコーヒーが大好きですが、家ではインスタントコーヒーばかり飲んでいます。
アメリカンではなく、濃い味が好きで砂糖、ミルクも入れて飲んでいるのですが、
今日“花”という高級なコーヒーは香りも良く、そのままでも本当に美味しく頂くことができました。
深挽いた豆の香りがすきなのですが、その香りは“花”の方が私は好きです。

優雅なひと時。
Y 様
先日「花」を頂きました。香り良く、口に含めばまろやかで喉もとすぎればさっぱりと、とても爽やかでした。
最近はコーヒーを美味しいと思って飲んでいませんでしたが、久し振りに美味しいコーヒーを頂きました。
MC珈琲の心温まる話に花を咲かせながら、優雅なひと時をすごしました。ありがとうございます。

数時間たっても香りが部屋中に。
T 様
数時間たってもコーヒーの香りが部屋中に残っているのに驚きました。
たった一杯のコーヒーにこれだけ満足感があるとは思いませんでした。
“ありがとう”と一言です。

特別に感じました。
T 様
コーヒーのことは詳しくはありませんが、いつもの朝の一杯のコーヒーがなんだか特別に感じました。
いつまでもこだわり続けて下さい。

幸せになれるコーヒー。
H 様
香り、味、最高です。とても幸せな気分になります。
これからもみんなが幸せになれるコーヒーを作って下さいね。

もっとコーヒーのことを知りたい。
K 様
本格的なコーヒーのいれ方はわからないのですが、美味しくいただきました。
もっとコーヒーのことをよく知って、もっと美味しく飲めるようになりたいと思います。

豆も喜んで。
K 様
普段コーヒーを飲まないですが頂きました。少し香りがいいかなと思いました。
味のわかる男になりたいです。豆も喜んでくれてるといいですね。

お茶のような感じで新鮮なコーヒー。
H 様
新しいコーヒーカップも買って届く日を楽しみにしてました。
主人が出張から戻ったので早速飲みました。最初は「ん?」という感じでした。
変に香りが強いわけでなく、ニガ味というかシブ味というか、とにかく雑味がない。
お茶のような感じで新鮮な、初めて飲む本当のコーヒーだと思いました。
またぜひよろしくお願いします。

親しみを感じて飲むコーヒー。
S 様
心待ちにしていた魂のコーヒー、ちょうど夕食が終わった頃に届きましたのでさっそく封を切り開封しましたら、
やさしい心地良いコーヒーの香りがただよいやすらぎのひとときでした。
主人にさっそく飲ませたあげたくてコーヒーメーカーに・・・。
部屋中良い香りがただよい、癒しのS喫茶に変わりました。
ブラックでゆっくりと味わい、二杯目は少しミルクを入れて楽しみました。
自分のために心を込めて焙煎している川上さんの姿を思い浮かべて心にしみこむ味でした。
こんなに親しみを感じて飲むコーヒーは初めてです。二人でゆっくり味わいながら幸せを感じました。
ありがとうございました。おいしく頂きました。

お湯を注ぐとフワーっと。
T 様
川上さんから送っていただいたコーヒーは今までのとはちょっと違いますね。
種の色も少し濃いし、お湯を注ぐとフワーっとなり、味も良いと思います。
ますます美味しいコーヒーを私たちに楽しませてください。

こんなにも香るなんて。
K 様
恥ずかしながらインスタントばかり利用しているのでコーヒーがこんなにも香ることを初めて知った気がします。
嫌な酸味もなく、冷めてもとてもおいしく飲めました。
今まで何となく、何かのついでに飲んでいたコーヒーが、これからは楽しむために飲むコーヒーになりそうです。
おいしいコーヒーをありがとうございました。

味の違いに気づきました。
M 様
今回、コーヒーメーカーとサーバーで淹れた味の違いに気づきました。
家ではこの程度と思っていたら、サーバーで淹れた「道」とても飲みやすいです!
少しお砂糖を入れたのですが、負ける事なくバランスよく飲めました。
アメリカンもレギュラーコーヒーを薄くしただけじゃないんだと知りました。
主人も「久しぶりにコーヒーを飲んだ気がする」と言っていました。我が家は「道」が好きです!

「幸せやな。」
K 様
ずーっと待ってました。届きました。うれしかったっっ!言葉にならない。
母と二人無口で、幸せやなぁって気持ちで一杯でした。だって二人とも一言めが“幸せやな”だったの。
何か毎日のストレスも体の不調もすっきりしました。コーヒーは体を洗ってくれるって思いました。
本当にありがとうございます。これからもずっと飲んでいきたいです。よろしくお願い致します。応援しています。頑張って下さい!

心のあるコーヒー。
I 様
人と人を繋ぐものはやはり“心”ですね。一杯のコーヒーから本当に温かいものを頂きました。
先日、TVで拝見させて頂いて是非川上さんのコーヒーを味わってみたいと早速注文させていただきましたが、
かなりの御反響だったらしくいつ届くのかな・・・と、とても心待ちにしておりました。
期限なしで待つのも楽しいものでした。私事なんですが、今週末に入院、手術を控えております。
入院前にこんなにおいしいコーヒーを頂くことができ、励まされたような気が致します。
また元気になって川上さんのコーヒーを頂きたいです。丁寧な温かいお心遣いに心が“ホッ”としました。
これからも美味しいコーヒーを作って下さいね。ありがとうございました。

先生が大喜び。
T 様
MCコーヒーさんにはとても感謝しています。
15年間お世話になっている書道の先生の誕生日にプレゼントさせてもらいました。
先生はコーヒーが大好きなので大喜びしていました。
そんな笑顔が見られたのもMCコーヒーさんのおかげです。
ありがとうございました。

このモカブレンドは違う。
N 様
ほとんど毎日コーヒーを飲んでいますが、これを飲んだときはまろやかさが気に入り
「おいしい!」と思いました。
いつも苦すぎたり酸味が強かったりで本当に好きになれませんでした。
しかし、このモカブレンドは違っていました。

「香り」がとてもよくおいしい。
H 様
母の誕生日にプレゼントをし、さっそく母と二人で飲みました。
スーパーで買うのとは違い「香り」がとてもよくおいしかったです。
また違う味も注文したいって母も喜んでいました。
プレゼント用の手さげ袋まで、本当にありがとうございました。
これからもがんばっておいしいコーヒーを届けて下さいね。

仕事に対する誠実さに感銘を受けました。
匿名希望 様
TVで拝見し、そのお仕事に対する誠実さに感銘を受け商品を購入しました。
朝の一杯には飲みやすい味でした。さらりとしてえぐみが少なく感じました。
違うタイプを今度は注文してみようと思います。

パンチの効いた本物のコーヒーです。
奥村 徹 様
初めて川上敦久という男に出会ったのは、3、4年前。
今、従業員の高木君が前カフェをオープンしたときの内装工事の打ち合わせの時でした。
最初の印象は“さわやかな先輩”だったんですが、こんなに男気のある人とは思いませんでした。
今までコーヒーは好きで飲んでいたんですけど、ここまでパンチの効いたコーヒーは初めて飲みました。
その中で一番好きなのは「道」と「家族」ですね。
このコクとキレはどこのどんなコーヒーでも出せない味だと思います。
その名前の通り、僕に進むべき「道」、「家族」を大切にする気持ちを教えてくれた気がします。
大袈裟かもしれませんがそんな気持ちにさせてくれるコーヒー、川上敦久だと思います。

幸せな気分にさせてもらえます。 
株式会社リアルアイ 丸山 潤 様
いつも美味しいコーヒーを楽しませて頂いています。
今回ついコーヒーをきらしてしまい、あわてて以前良く買っていた某デパートで買い求めて飲んだところ、
香りも味もかなりの差が・・・。まず、新鮮さが違うのでしょうね。
あらためてMC珈琲さんのコーヒーの美味しさに感じ入りました。
新鮮な豆で淹れたコーヒーの香りって、しみじみ幸せな気分にさせてもらえますね。

やさしいノドごしと味。 
東京都 J・M 様
今日のお昼にキタ―――゜+.ヽ(≧▽≦)ノ.+―――ッ !←もう本当にこんな感じでした。
今まではドトールコーヒーやスターバックス・ブルックス等色々な所のコーヒーを飲んでいました。
勿論、インスタントコーヒーも色々と・・・。
普段、砂糖は入れずミルクだけを入れて飲むのですが、今回は初めてのMCコーヒーさんのブレンド・・・。
まずは淹れたての香りを楽しみ(コーヒーの香りはコーヒー好きにはたまりませんね^^)
その後はブラックで一口、ん・・・ちょっと薄いかな・・と思った瞬間・・・ほのかな苦味その後に爽やかな酸味、
のどごしが優しいと感じました。

匠の技に感動。 
imarge 今井 様
いつもMC珈琲をおいしく飲んでいます。
オーナーと自分は地元が同じでしたが、昔はどーしよーもない悪坊主!!!!
まさかこんなおいしいコーヒーを創るとは!!
一つの事にこだわり、追及する焙煎士の匠の技に感動!!
同じ職人として、経営者として期待しています。
PS.スタッフの高木君もすっごく頼れるし、いい人です。

本物の味に出会えました。 
OBST本山 今井 様
今までコーヒーだと思って飲んでいたものが本物じゃなかったんだって思えるぐらい
衝撃的でした。

まろやかな味に驚き! 
OBST本山 堀 様
炭焼きというのは、もっと酸味があると思っていました。
が、コクがあって、まろやかな味なんですね。

信念が味にでてますね。 
OBST本山 スタッフ一同 様
皆で毎日飲んでいます。
川上さんのコーヒーに対する信念が味にも出ていると思います。

モカ最高! 
船戸 陽平 様
朝起きて、一気に飲めるMCのアイスコーヒー(もったいないが)。
苦味の少ない、すっきりした美味しさです。
大好きなモカ。
袋を開けたときの最高の香り、ドリップした時のさらに良い香り、
リラクゼーション。これからもよろしく!

初めてです。 
武市 欣也 様
初めてコーヒーの香りを意識しました。
心地良い香りと味です。

MCのアイスが一番うまい! 
A・K 様
僕は年中アイス派です。どこで飲むアイスコーヒーより
MCのアイスブレンドでいれた家のアイスコーヒーが一番美味いです。

私も大切な人に贈ります。 
M・I 様
お祝いで頂いた「道」「心」「結」。
今まで贈り物で色んなコーヒーを頂きましたが、今回のコーヒーは一番印象的です。
美味しいです。是非私も大切な人へ贈りたいと思います。

芸術的な味だと思います。 
S・E 様
今までアイスコーヒーのブレンドは「カスを集めて作ってる」と知人から聞いていたので、
その程度の感覚で飲んでました。MC珈琲の物を頂いた時、本当に衝撃を受けました。
芸術的な味だと思います。
是非僕も独立して店を構えたときには、お客様にこの感動を伝えて行きたいと思いました。

通好みの奥深さがある。 
Y・S 様
最近のコーヒーは酸味を嫌う人が多いせいか、苦いだけのコーヒーが多い。
オレ達世代のコーヒー通は、コーヒーのその酸味に違いを感じて味わっていたから、
MC珈琲のスペシャルブレンドなんかの奥深い味を若い人が好むようになったら
何かオレはうれしく思う。

お願いします。 
K・M 様
これからもこのなくてはならないコーヒーを作り続けて下さい。たのみます。

毎日ありがとう! 
野口 様
僕にとって一日に何杯か必ず口にするMC珈琲は僕の生活に欠かす事のできないアクセントです。

ただ「うまい」! 
吉田 様
ただ「うまい」、まさにそれだけ。だから飲んでます、MC珈琲。

彼なら信用できる。 
河辺 様
正直、コーヒーの味はわかるか自信がない。
川上さんのことをコーヒーより先に知った私としては、彼が作り出すコーヒーなら最高だと思う。

苦くないですね。 
山口 様
苦いだけのイメージの炭焼コーヒーって誤解してました。

クセになるというのはこういうことですね。 
橋口 様
元々コーヒーは好きで、色々なところのコーヒーを飲みました。
「おいしいコーヒー」とはぼちぼち出会いました。
ただ「クセになるコーヒー」はMC珈琲が初めてでした。

味が落ちない? 
木村 様
他のコーヒー豆よりも味が落ちてしまうペースが遅い気がします。

家族みんなが好きです。 
川島 様
家族で飲んでます。親たちはブラック、子供たちにはミルクをたっぷり入れたオーレ。
我が家はみんなMC珈琲が大好きです。

飲み直してます。 
上原 様
一度このコーヒーの虜になれば他が何か物足りなく感じてしまいます。
外でコーヒーを飲んでも、結局家に帰ったらMC珈琲のコーヒーを飲み直してます。

おいしいコーヒー。 
すし居酒屋 彩  山田 太一 様
当店ではランチの時にMCさんのコーヒーをお客様に出していますが、皆さん口をそろえて
『おいしいコーヒーですね』と言っていただけます。

理想的な朝。 
SOUL GROUND バイト以下 くりぼう 様
私、MC珈琲社員に青春を共にした友人が居ます。
登校前、出勤前に自宅、喫茶店でMCコーヒーモーニングセットが・・・日々の理想的な朝です。
ヤッタネ!MC珈琲!!

美味しいコーヒーをヨロシク。 
ヨロシクメカドック N 様
MCさんのコーヒーは炭火焙煎だけれど、変な臭味や雑味が無く、愛飲しています。
好きなのは、「家族」を少し薄目で飲んでいます。
これからもずっと美味しいコーヒーを造り続けて下さいね。

当店の売れ筋ベスト5

第1位
豆の配分と一つ一つの豆の焼き加減をすべて変化させました。普通、豆は粉にしたら空気に触れさせないでと言われると思いますが、うちのスペシャルブレンドはその空気とも喧嘩せずにうまく調和しておいしくなるように作っています。 このスペシャルブレンドは10人の方に飲んで頂ければ10人とも同じ意見が出ることがないように作ってあるんです。珈琲について考える、そんな楽しい時間のご提案をしたかった。それがコンセプトです。 ご夫婦で飲まれているという方も、「夫婦で初めて意見が分かれた」とおっしゃっていました。そこも私共MC珈琲の魅力だと思っています。どうか楽しんでください。
スペシャルブレンド写真
第2位
現時点での川上渾身の最高傑作であり、絶対の自信作です。 ただし、旨さは常に進化していっています。まだまだ旨くできるという気持ちが僕の中にあるんです。だから最近は珈琲が飲めないという人がこの「道」から飲み始めて飲めるようになったという方がちらほら出てきました。 この「道」はコーヒーのマイナスイメージになっている渋みとか酸味をすべて取り除いたブレンドで、口に含んでからも力強い喉ごしを感じてもらえるように創りました。 うちの珈琲の中でも脅威のリピート率を誇る逸品です。 「道」という名前は、信じた道を力強く歩き続ければ必ず拓けるんだ、とお客様が教えてくれたことに想いを込めて名付けたものです。 「天皇陛下植樹祭」に参加させていただいたときにも、この「道」を出品させていただき、高い評価を頂きました。
道写真
第3位
会長の一番の自信作であり、それをすべて僕が伝授されたものです。 会長の時代のお客様に一番愛されていた珈琲(コーヒー)だからこそ、僕は一番初めにこの豆と向き合いました。何度も何度も数え切れないほどの駄目出しをもらった上でようやく納得できる味に仕上がるようになったという思い出深い逸品です。 今では会長の時代のお客様からも「もう君のじゃないとだめだなあ」と言われるようになりました。しかし、まだまだ「もっと旨くなるはずだ」と焼きながらいろんなシーンが浮かぶ唯一の豆でもあるんです。この炭火ロイヤルブレンドは珈琲初心者の方におすすめしています。ぜひ一度お飲みいただければ嬉しいです。
炭火ロイヤルブレンド写真
第4位
このブルマンブレンドは以前のものから大きく進化しています。今までも他の焼き手が上げない状態で上げてきたんですが、ブルマンの持つ酸味の部分をきれいな甘味に変える仕上げ方を見つけてしまったんです。うちの軸になるスペシャルブレンドがあるからこそ、それにブルマンをブレンドしたブルマンブレンドは際立つ味わいになっています。 通を唸らせる味に仕上がったと自負しています。
ブルーマウンテンブレンド写真
第5位
甘みの中にきれいに2つの味がしっかりとあることが分かるブレンドになっています。 自分の気持ちをお客様に伝えたいという一心で創ったブレンドです。 ベースになっている豆はコロンビアですが、コロンビア独特の渋みはなくしました。 「甘い苦味」という表現が一番ぴったり合うかもしれません。飲んで頂いた方からの感想は飲むと落ち着くという声と、感動したという声など様々です。毎日生きていると誰でもいろいろな悩みが出てきますが、あなたの悩みも吹き飛ばすような、そんな強さを持つ一杯に仕上げたつもりです。今この「心」は密かにリピート率ランキングを上昇していますね。これを飲んでまた明日から頑張りましょう。僕も頑張ります!
心写真
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コーヒー豆ひとつひとつに天才焙煎士、川上敦久が語る熱いコメントが入っています。
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このHPができてから3月で約1年。その後のMC珈琲をお知らせしたく
続きの物語を加えました。ご覧いただければ幸いです。

その後の川上敦久。

川上自身、このホームページの反響の高さに驚いている。
注文や激励の手紙、メールはあとをたたず、上場企業からのノベルティ提案の話や
取材の話も毎週のように届くようになった。
注文の中でとりわけ意外だったのが学校関係からの注文の多さだ。

「ストレスを感じる職業の方ほど、僕のコーヒーにリラックスや癒しを感じて
頂けているようで、これを飲んで、よし、これからも頑張ろう、って思って頂けるんだそうです。
本当に嬉しいですよね。」

川上写真


2008年11月から、川上は次のステップに進むために会社を株式会社にした。
「代表取締役なんていう肩書きは相変わらず僕には合いません」。
社長となった今も、名刺の肩書きは「焙煎士」。そこは変わらない男でありたいと川上は言う。

全国からのご縁。

「しかし、インターネットはすごいですね。北海道からも沖縄からも注文がきます。
北海道の方はもう4回もリピート注文を頂いてますよ。最近、こんなこともありました。」

12月の特売日。
店の前に停車した車の中から降りてくる車椅子の男性。30代後半くらいの年齢だろうか。
なんと、東京から一人で高速を使って来てくれたのだという。

心・結・道の文字

「ホームページを見て、応援したくて、どうしてもあなたに会いたく
なって来ました。」
川上は言葉を失った。と同時に感謝の気持ちが沸いてくる。
いつものように、丁寧に淹れた自慢のモカを一杯、
店先で飲んでもらった。

「・・・・・・なんていうか・・・・本当にうまいですね。言葉が出てこない。
最高です。」
そのお客様も自然と笑顔になった。

「妻に馬鹿じゃないの、と言われたんですけど、なんかいてもたってもいられなくて・・・・。
私、将来カフェをやりたいんです。川上さんのコーヒーをみんなに飲んでもらって元気をあげたいです!」

オリジナルラベルの写真

「距離は離れてますけど、オープンまで僕にできることは何でもお手伝いしますから言ってください。」 
川上も本気でそう答えた。 

自慢の年季が入った相棒の焙煎機も、見てもらった。
精一杯のおもてなしをしたつもりだったが、喜んで頂けただろうか。

この日は今までで一番忙しく、そして一番温かい気持ちになれた一日になった。

nobodyknows+。

最近、驚いたことに、以前から川上のコーヒーに惚れ込み、愛飲してくれている
紅白歌合戦にも出場した人気バンド・nobodyknows+から、なんと彼らのラジオ番組のゲストとして
素人の川上が呼ばれた。そんな柄じゃないのに、と思いつつもありがたく受けた。

緊張したなどというものではない。だがこれも本当に想像もしていなかった出来事だった。
当然リスナーからの注文も増え、忙しさに拍車がかかった状況だ。ありがたかった。

テレビ出演。

「あなたを取材させて欲しい。この地方の仕事人を紹介する番組です。」

あるとき某テレビ局から取材の申込みがあった。多忙を理由に始めは断った。
それでも何度か依頼が続く。

「ホームページを観て、あなたをどうしても多くの方に紹介したいと思ったんです。ぜひともお願いします!」
そこまで言ってくれるなら、と川上も快諾した。

しかし、これが思いもよらない結果を招くことになる。

奇跡の1日!

2009年2月1日の午後、番組は放送された。

テレビ局にて記念撮影

約30分近い扱いは、このコーナーの人気の高さを証明している。番組の中で川上の半生、
そして仕事への情熱と技術の高さが紹介された。
司会である俳優の内藤剛志さん、ゲストである保坂尚輝さん、元宝塚の紫吹淳さんも川上の
淹れたコーヒーを、「これは本当に美味しい!」と高く評価してくれた。

内藤さんのオリジナルラベル

放映後の結果は、恐ろしいものだった。

「川上君、どえらいことになってるよ!
ネットからの注文が止まらないよ!どうする!?」

テレビ局からの帰り道、ホームページの制作と管理を請け負った
人物から電話が入った。
放送終了から1時間で注文はすでに300件を超え、止まる気配がないという。


しかしすでにその間も店から転送された電話で川上の携帯もパンク寸前。
テレビの反響はただごとではなく、これだけに終わらなかった。

まさか?

「あれ?」

高木とともにテレビ局から帰る途中に見た、会社の近くの交差点の大渋滞。
普段、人通りもまばらな住宅街は、いつものそれとは違っていた。

豆を見つめる川上

「まさか・・・・・?」

そのまさかは現実になる。
数十台の店まで続く車の波は、すべて川上の豆を求める人々だった
のだ。
川上の生きざまはテレビを見た人々の胸を、確実に打ったのだった。
通常、小売をしていない川上の手元には豆はほとんど残っていない。
数少ない豆を販売したあとは、高木と二人で丁寧にお詫びをした。
会社のファックスも注文が止まらなかった。電話も止まらない。

川上とともに、高木も深夜までその対応に追われる。
嬉しい悲鳴と言うが本当の忙しさの中では悲鳴も出ないことを
知った。
信じられない1日。まさに運命を変える1日だった。

作業をする川上


そうして長い1日が終わる。
その夜、川上は会社のソファで泥のように、眠った。

MC珈琲の波及効果。

下呂の街並み

「観たよ。よかったね!」

翌日早朝、近所の方々が涙を浮かべながら声をかけてくれた。
今までの苦労が報われつつあることを、近所の皆が
祝福してくれていた。

離婚した父親と母親の元にも友人知人からの電話が殺到したらしい。
自らもテレビを見ていた母は「よく頑張ったね」と涙声で電話をくれた。

ほんの少しでも親孝行ができた。川上にとってはそれが一番嬉しかった。

地元の同級生、親戚、取引先からも感動したという連絡が続く。
それも素直に喜んだ。

下呂の街並み

地元でも有名な札付きの不良少年は、
一日にして地元の英雄になった。
だから人生は面白い。

川上の見えないところにも波及効果が起こる。
取引先にも問い合わせが集中したのだ。
テレビでも紹介された川上のコーヒーを来場者への
ノベルティにしている住宅メーカーには
「どうやったら手に入るのか?」という質問が殺到。
こちらも対応に追われた。

豆を卸しているカフェからも、問い合わせがすごいのだと連絡が入る。

インターネットからも注文だけでなく、 激励のメールが殺到し、その数は150件を超えた。
ありがとう、とお礼が書かれているものも多かった。全てが感動した、という意見だった。

その夜、この二日間の出来事を思い出し、川上は一人になって、泣いた。
自分のやってきたことは間違いではなかった。そう思えたことだけでも大きかった。

様々なドラマ。

「最近、また痩せました(笑)。高木もかなりのもんです(笑)。だけど、まわりの期待の大きさがあるので、
まだまだ立ち止まることは許されませんね。」

あの奇跡の日。ヤフーの検索キーワードランキングでMC珈琲は全国第二位をマークした。
地方の小さな一店舗が検索のトップクラスに上がってくることはあまり例がない。
そして、この結果に興味を持った人々がこのホームページを訪れ、注文はさらに全国に拡大中だ。

MCコーヒーの製品

コーヒーを求める人々には様々なドラマがあることもたくさん知った。
ある人は不況の影響で営業所を閉じることを余儀なくされ、旅立つ社員達への贈り物に川上の
「道」という名のコーヒーを選んだ。

ある人は余命宣告をされたコーヒー好きの父親のために、どうしても川上のコーヒーを飲ませたいのだと言った。

ある人はテレビであなたに勇気と感動をもらったと、色彩画を入れた自筆の手紙を送ってくれた。

「こんなに素晴らしい人の縁が生まれるなんて、自分はなんて幸せ者だろうと思いました。
そしてこの仕事に巡りあわせてくれた神様にも感謝しました。なんか、もう、たまらないですね。
ああ、俺生きてるなって感じです。」

川上は一人ひとりの顔を思い出しながら、今日も豆を焼く。

作業をする川上

真っ赤に燃える炭

「花」。

あの車椅子のお客様との出逢いから生まれたブレンドがある。

「たくさんのお客さんにMC珈琲の花を咲かせてください!」

そんな一言に感動し、花というイメージから試行錯誤を重ねていった。納得がいくまで、
何百回とブレンドを繰り返した。 彼と出会ってから3ヶ月。
“野に咲く花のようなMC珈琲でありたい”と自らの名刺にも書き入れるほどの
川上の想いとあのお客様との出逢いが形になった。
こうして川上こん身の自信作、「花」が誕生した。

花

変化し、花開くテイスト。

この「花」は飲んだ一口目、まず口いっぱいに清清しい珈琲の苦味が広がる。
この風味はかつて味わったことがないと思えるものだ。しいていえば、これはまだ種の
状態をイメージして欲しい。

二口目、これは口に含んだときに明らかに一口目と違う味が舌にも口にも、そして
のどごしにもわかるだろう。今にも花開くのを待っている「つぼみ」のイメージだ。

そして三口目。ゆっくりと口に含めば葉が開き、花が開いていくように甘味が口と鼻いっぱいに広がっていく。

豆

この「花」のベースはブルマン。普通、時間がたては酸味が増すブルマンも川上の手に
かかれば時間が経つごとに甘みが増すようになる。このブルマンをベースにした「花」
は飲めば飲むほどに味が開くように変化をする魔法のような味に仕上がった。
思い描いたイメージを、変化していく味で表現するという技術はもはや川上にしかできない芸当と言える。

川上

「豆で買っていただく場合には中挽きにして淹れてみてください。
中挽きが一番、この豆の味をイメージ通りに引き出してくれます。」

と川上は言う。

この「花」ブレンドは、出逢いを大切にする川上らしい思いの詰まった逸品。
そして外袋には種を表すもの、つぼみを表すもの、そして内袋には
花開いた状態を表すスパンコールをひとつひとつ手作業で川上と
高木自らが付けた。
細部にまで手を抜かず、思いを込めて最後まで仕上げるという
MC珈琲の姿勢が現れていると言っていい。

この「花」は月間に限定30袋のみ。
珈琲を愛する全ての人に飲んで欲しい特別な味だ。

ある日の午後。

コーヒーを入れる写真

ある日の午後、川上はコーヒーを淹れるよう高木に伝えた。
会社の中に、コーヒーのかぐわしい香りがふわっと立ち込めた。

「心ブレンドです。どうぞ。」 
高木が川上に淹れたてのコーヒーを差し出す。

一口飲んだ川上が口を開いた。
「ブレンドの中のひとつの豆の味だけがどうしても立ってしまう。
これをどうするか。そこは自分で考えて。」

「はい!」 真面目な高木が返事をする。

普通ではまず気付かない繊細な豆の味の違いを、川上の舌は感じ取ってしまう。
淹れ方という技術はやはり一長一短では会得できない。高木にもいつか川上を超えたいという思いがある。

川上は自分がそうしてきたように、高木にもやはり見て感じてモノにして欲しいと思っているのだ。

「彼(高木)の腕も、よそと比較すれば恐ろしく高いと思います。しかし彼にも、自分だけの究極の一杯を
淹れられるようになって欲しい。だからあえて苦言もいいます。僕らは世界一を目指すと決めました。
自分たちの未来が楽しみになってきました。この仕事を選んで本当によかったと思います。」

川上のこの言葉に、高木の眼にも力が入り、そして頷いた。

作業をする川上

「今日は昨日よりもうまい豆を焼く。
僕が目指す一日一日のテーマはそれだけです。
コーヒー好きの人の笑顔は世界共通です。
僕は英語もできませんが、この豆で言葉を超えた
コミュニケーションがとれたら素晴らしいと思います。
だから今日も一日、頑張ります!」


誰かが「頑張る」は「顔晴る」だと言った。

川上のコーヒーが、世界中で人々の顔を晴れやかな笑顔にする日もいつか来るだろう。
心から、そう思う。

テレビ局で記念撮影

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お問合せ


文責/近藤直杜

炭焼自家焙煎珈琲
株式会社MC珈琲
お問い合わせはお問合わせページよりお送り頂きますようお願い致します。
〒462-0004 名古屋市北区三軒町152   営業時間/9:30〜18:00
運命が変わったテレビ放映の1日から2年が経ちました。変わらず応援して
頂いているお客様に、あれからの川上敦久の近況をご報告いたします。
彼の物語はこれからもまだまだ続きます。

大きな責任と希望。

作業をする川上

テレビ放映以来、川上の状況は一変した。殺到する注文、そして
取引依頼のオファーは引きも切らない。
高木と二人、かつてない忙しさにてんてこまいになりながらも
これ以上ない充実感を感じていた。

「全国の人々が僕の珈琲を必要としてくれる現実に、大きな責任と希望を
感じていました。仕事に集中できる幸せと人に喜んで頂ける幸せ。
これは何よりも贅沢なことだと思いました。」

と川上は言う。

作業をする川上


川上は一切の手抜きを嫌う。立ち止まっている時間もないほどに、
自分たちでやれることはすべて自分たちでやる。

「手を抜いたら、それはもう自分じゃなくなる。
その考えは高木と僕とは共通しています。」

その徹底した完璧主義ぶりは
例えばクリップひとつについても
言える。

太い針金をハンマーで叩き、形を整えながら世界に一つのものを
1つ1つ作っていく。どんなに忙しくとも、自分の珈琲を飲んでくれる
お客さんの顔を思い浮かべ、夜中でも丁寧に作業する。


豆を焼き、袋に詰め、それを手提げに入れ、手提げの口をオリジナル
クリップで留めるまでの工程がすべて、「MC珈琲」という商品となるからだ。

「感謝の思いを1つ1つの工程に込めることからインターネットなど
顔の見えないお客様に対しての我々からの気持ちになります。
今、お客様は北海道から沖縄まで、全ての都道府県にできました。
考えるだけで嬉しくなります。それが夢の一つでしたから。」

二人の夜。

多忙を極める中、月に3、4回は高木と二人、会社に寝袋を持ちこんで一緒に泊まり込む。
そんな時はDVDを観ることもあれば、明け方まで語り合うこともある。

高木と二人、寝袋をふたつ並べて語り合う。
ある日、「俺ら、まわりの人たちに支えられながら生きてるよなあ。」
語りかける川上に、「はい・・・・」 と言葉を詰まらせる高木を見て、
川上は”この男をパートナーに選んで良かった”とつくづく思った。

そんな時だった。MC珈琲をまたもピンチが襲う。

初めての弱音。


「すいません。自分の不注意が重なったせいで・・・・・」

高木が免停になることになってしまった。
大きな戦力ダウンは否めない。
配達に行けないのは致命傷になるため、川上自身が行くしかないが、
そうすれば他の業務が滞ってしまう。全国での催事での販売もある。
猛烈な忙しさの中では時間と戦力は不可欠だ。


ある日の夜、川上は兄と慕う、地元に住んでいるときからの先輩に
初めて弱音を吐いた。

「そんなに大変なら、うちの嫁さんに手伝わせてやってくれよ。
そのかわりカネのために行かすんじゃねえから、給料なんか
払うんじゃねえぞ。」 
先輩が答える。ぶっきらぼうながらも、温かい一言だった。

「いやいや、そういうワケにはいかないですよ。」
「いいんだよ。どこまで役に立てるかわからんけど、おまえらの役に立てるならあいつも喜ぶから。」

先輩の奥さん、ケイコさんとももう長い付き合いになるからよく知っている。底抜けに明るい、
働き者の女性だ。もちろん、無給で来てもらうわけにはいかないが、先輩からのこの申し出は
嬉しかった。

ケイコさん。

先輩の奥さん、ケイコさんは膠原病という原因不明の病と闘っている。
普段は元気でテキパキしていて、人柄も申し分ない女性。しかしこの病はいつ痛みが出るかわからないため、
普通の会社では雇ってもらえないことも川上は知っている。
川上はそんなケイコさんを訪ね、言った。

「家でじっとしてるくらいだったらさ、ウチに笑いに来いよ!
ウチも大変なんだ。力貸してよ。」

「そう言ってもらえるなら、行こうかな。
役に立てないかもしれないけど、やるからには精一杯やるから。」

「それじゃ、決まりだ!待ってるよ。」
こうして、ケイコさんの出社が決まった。


川上が訪ねた翌日から、彼女は笑顔いっぱいでやってきた。
武骨なまでに男臭い会社。そんなイメージがあったMC珈琲に、
初めて入る紅一点のスタッフ。

ケイコさんは汗を流しながら、チャキチャキで元気いっぱいに
働いてくれた。
彼女は決して甘えない。
「汗をかきながら働くのってやっぱり楽しいよね!」
彼女もそういってくれた。

袋詰めやシーリング作業、特売日の準備に接客。
川上と高木の二人に負けないほど、休むことなく
一生懸命に働く。川上もここまで働く女性は見たことがなかった。

高木が精神的に落ち込んだときには、心を鬼にして叱ってくれもした。
ふたりともケイコさんにはずいぶん助けられた。
あの時期、もし彼女がいなかったらと思うと今でもゾッとするほどだ。


底抜けに明るい彼女は、お客さんからの受けも上々。

「元気がいい看板娘ができて、ここもますます良くなったねぇ!」 
お客さんからもそう言われることも増え、会社全体の売上も、
社内の活気も随分上がってきた。

しかし・・・・・

病魔との闘い。

「痛っ・・・・・・。」
そんな元気な彼女も、突然苦痛に顔をゆがめるときが出てくる。
この原因不明の病は筋肉をこわばらせ、腫らせ、だんだん力が
入らなくなる。そして、ケイコさん本人にしかわからない激痛を伴う。

もちろんそんなときは手を止めて休んでもらうのだが、
あまりの痛みに涙をにじませているケイコさんの表情を見ることは、
川上と高木にもつらいものだった。


「無理しなくていいからな。そっちでしばらく休んで。」
「大丈夫。頑張るからみんなも仕事に戻って。」 

大の男でも根を上げるほど、尋常ではない忙しさの
MC珈琲の仕事は、彼女にとってかなりきつかったはずだ。
彼女はいつも時間ギリギリまで体を酷使し、頑張り続けた。

束の間の楽しみ。

夜遅くまで仕事がある先輩に代わり、ケイコさんのリハビリの病院までの送り迎えには川上が
付き添わせてもらった。会社のワゴン車での生き帰りの道中、川上はいつも楽しそうに自分の
これからのプランや夢を語った。ケイコさんも、一生懸命に笑顔を作って聞いてくれ、そして
こう言ってくれた。


「アツキなら絶対にできる。私には確信があるんだ。あんたの夢に、
私も乗らせてもらったんだから。全部やりとげるんだよ。」

「オレ、絶対やるよ。死んでもやるから見ててよ。」

「昔あれだけワルかったあんたがひとつの分野で大きく成功したらさ、
どれだけの人間に勇気と希望を与えられると思う? 
今、若者に夢がない時代って言われるんだから、アツキがそういう
若者たちの見本になるんだよ。これってすごいことなんだよ。」 

「そうだよな・・・・うん。わかったよ。みんなの想像を超えることを
やってやる。絶対に。」

この車中の会話が川上にとっても束の間の楽しい時間であり、
ケイコさんにとっても苦痛を忘れられる数少ない時間になっていた。

無念のリタイア。

病院でリハビリを続けながらも、それを超える速度で病はケイコさんの体力を奪っていく。

ついに、立ち上がれない日も出てきた。限界だった。
「ごめんね。役に立てなくて・・・・本当にごめんね。悔しいよ、私・・・・・」
「何言ってるんだよ。ケイコさんのおかげで確実にお客さんも
増えてるんだよ。トモも免停から戻ったし、しばらく自分のことだけに
専念して。」


ケイコさんはそんな川上に、何度も詫びた。
続けたくても、本当に体が言うことを聞かない辛さ。
川上にも彼女の無念さは痛いほどわかった。

高木とふたりの作業には慣れている。そして特売前には、
昔からの仲間たちも休みの中、手伝いに来てくれる。
だからしばらくはケイコさんにゆっくり休んでもらい、
ふたりで頑張ろう、そう決めた。

MC珈琲での最後の仕事の日、ケイコさんは泣きじゃくりながら
川上にひとつだけお願いがあると言った。

たったひとつの願い。

「お願い!奇跡を起こしてよ・・・・。誰もできなかったことをアツキがやって。MC珈琲は私の夢でも
あるんだから。」

「志半ばで、すまん。 アツキ、頼むぞ。これからのおまえらの活躍がこいつの力になるんだから。」 
先輩もそう言ってくれた。
川上は胸を締め付けられた。体中が震え、涙が自然と頬を伝う。

「わかった。ケイコさんが胸張って『あそこ、私の会社なんだ!』って言えるように、オレら、絶対に
やってやるから!だから絶対にこんな病気に負けんなよ!」

隣で高木も泣いている。別れではない。この日は川上の胸に、死んでもやり遂げなければ
ならない目標の楔が打ち込まれた、記念すべき始まりの日となった。

自分たちと同じようにケイコさんが愛してくれたこの会社を、これからも命懸けで守っていくのだ。

川上の活躍は、時折会社に顔を出して頂くケイコさんのお母さんを通じて、
ケイコさんに伝えてもらっている。
ケイコさんのお母さんは「あなたたちには感謝してもしきれないから」
と言いながら毎月の特売日には豪華で山ほどの量の手作り弁当を
届けてくれる。

特売日写真

毎月のハードな特売日の二日間、皆で気持ちのこもった弁当を食べ、MC珈琲の大切な
メンバーであるケイコさんを思いながら、気合を入れ直して二日間を乗り切る。

―――――存在そのものが力をくれる。ケイコさんはMC珈琲にとって、そんな存在だ。

「奇跡」の始まり。


奇跡を起こす・・・・たった2人の会社がどこまで行けるのか。
日々、考えながら仕事に臨む。
しかし答えはなかなか出てこない。
MC珈琲の味で、どれだけの人々に幸福感を与えられるのか?
そして、MC珈琲ができる社会貢献とはなんなのだろうか・・・・・・?

そもそも「奇跡」とは、”常識では起こりえない出来事”とある。
自分たちでは有り得ないことを起こし、やり遂げる。
目指すのはそこにしよう。そう思った。


そんな時だ。川上は東京で人を通じ、ある人物を紹介された。
そしてこの人物との出会いが、その後の川上の運命を
大きく変えることになるのだ。

「僕には感謝してもしきれない人が何人かいます。
この人との出会いから川上敦久の第二章が始まったと
言えます。ここからすべての流れが加速度的に進み始めました。」

指定された日。その人物とは、東京お台場のホテル・東京ベイコート倶楽部で待ち合わせた。
初めて目にする豪華すぎる空間に、川上は戸惑った。メンバーとゲストしか足を踏み入れることができない異空間。徹底したセキュリティにも緊張感が走る。

場違い―――。正直、そんな気後れもあった。


「はじめまして!川上敦久です!」

「はじめまして。さあ、行きましょう。」 
その人物とホテル内のフレンチレストランへ向かう。

恥ずかしながら、フレンチレストランで出されたものも、初めて
目にするものだけに食べ方がさっぱりわからない。
わかったふりをするよりも、あえて食べ方を聞きながら口に運んだ。
目の前の人物は馬鹿にするでもなく、一つ一つ丁寧に教えてくれた。

「こんな場所で自然に振舞えるこの人はいったい何者なんだろう?
と思っていました。」 

この東京ベイコート倶楽部とも、後にご縁がつながることになるとは、川上はこの時は考えもしていなかった。

俺にはカップがない。

この人物こそがその後の川上にとっての大恩人となる磯野賢一氏。
多方面で活躍する有名な実業家だ。
飲み物を注ぐとハートの形になる有田焼の有名なカップ・「エターナルハート」を世に出した人物でもある。
最初にこのご縁の話をもらったとき、川上は漠然とこう思ったと言う。

「そういえば俺の珈琲には、専用のカップがない。
いつかは自分の珈琲はこのカップで飲んでほしい、
っていう専用のカップが欲しいな・・・・」

「君はどんなことをしたくて今の仕事をやってるの?」

その人物の問いかけに、川上はできる限りのことを答え返した。
自分には珈琲しかない。日本人が持つ繊細さと感性とで自分が
豆に新しい命を吹き込み、自分の珈琲を世界中のあらゆるシーンで、
人に笑顔と感動を与える存在にしたい、そしてそれは必ずできると
思っている、と。

彼は静かに川上の話を聞き、そして一言告げた。
「今度、有田焼の窯元を一緒に見に行ってみないか。君なら何か感じるものがあるはずだから。」

有田焼の窯元。

有田焼の窯元を訪れた川上は職人の仕事に目を奪われた。
質問をどんどんぶつけていく。川上はここであるひとつの可能性を探っていた。

帰ってから自分の欲しい
カップのイメージを作った。
磯野さんに相談した。

「MC珈琲だけのオリジナルのカップが欲しいんです。話を聞いてもらえませんか?」

川上の案はただのカップではなかった。難しいことは重々承知だ。
しかしあの人たちならやってやれないはずがない。
自分の職人としての勘だが、確信があった。

「そんなの作れるのかな。かなり難しいと思うし、職人たちに
嫌がられるぞ。」

「やっぱりどうしても欲しいんです。僕が真剣に交渉しますから。」
根負けした磯野さんと共に、後日再び有田に飛んだ。

「無理だ。そんなの見たことも聞いたこともない!」 
陶工に相談するも、即答で却下された。
川上が出した要望。それは確かに突拍子もないものだった。

珈琲を注ぐと、表面が四葉のクローバーの形になり、
飲み進めるとそれがハートに変わる。
最後に小さなくぼみがあって小さなハートになる。
最後、完全に飲み干せば、最後の最後で
キラッと輝く水晶のハートが浮かび上がる、という前代未聞の代物だ。


これを表現するにはカップの中の形状を二段階三段階に
変えなければならない。
しかもそれを外からは自然に見せる必要がある。
とんでもない技術を要することは明らかだ。

川上も食い下がった。
「俺もあなたも職人だ。職人なら、やってやれないはずがない。
だから、どうしても頼む。」
と。

困惑したままの陶工はついに首を縦には振らなかった。

しかし、この後、意外なところから奇跡は起きる。

意外な、川上ファン。

その職人・中村さんが実家に立ち寄ったときのことだ。
テーブルの上に見たことがある珈琲の袋がある。

「どうしたのこれ?」と母親に尋ねて驚いた。
なんと、たまたま母親が川上の珈琲のファンで、
以前からわざわざ取り寄せ、
ずっと飲んでいてくれた方だったのだ。
そして母親にこう言われたという。


「今まで苦労してきた子なんだから、
希望するものをあなたが言い値で作ってあげなさい!」

中村さんも観念した。ここでも人のご縁に助けられた。

そして中村さんとともに、試行錯誤を重ねること約1年。
ついにMC珈琲オリジナルカップが完成した。
中村さんの技術とプライドが、不可能を可能にしてくれたのだ。

前代未聞のカップ、ついに完成!

このカップのコンセプトはこうです、と川上が嬉しそうに語った。

「なかなか見つからない四葉のクローバーに出会う。
これが『奇跡』と『ご縁』を意味します。奇跡とご縁で始まったスタートが、付き合っていくことで『愛』、つまりハートに変わる。『愛』の形は時間とともに変化しても、最後まで決して消えることはない。そんな思いを珈琲と、このカップが表現してくれるんです。」 


底に水晶まではめ込んだこの前代未聞のカップは、国際特許も申請した。

「飲むたびに幸せを感じるカップ。辛い時もMC珈琲を飲めば、希望を捨てずに済む。だって
珈琲を注げば、また何度でもクローバー、そう。『幸せ』を手に入れられるんです。
世界最強でしょう?」

―――天才焙煎士は、恐ろしいほどの感性を秘めている。
※後日発売予定でございます。

東京ベイコート倶楽部への挑戦。

「東京ベイコート倶楽部、覚えてるよね?」あるとき、磯野氏が川上に尋ねた。
「あ、はい。もちろんです。」 川上が答える。忘れもしない場所だ。

最初は気後れし、あのホテルの雰囲気に飲まれそうになったことを
思い出した。
しかしあの日、ラウンジで飲んだ珈琲の味で、その思いは吹き飛んだ。


「確かに旨いが、味がホテルに負けている。
俺ならこのホテルの品格とグレードに負けない
珈琲が出せるのに、と感じたからです。」
 
と川上は言う。


磯野さんが言った。
「あのホテルで君の珈琲が飲めるとしたらどうだろう?いいと思わないか?」

「えっ!?」 
あまりのことに、川上も驚く。

「ただし、あれだけのホテルだからね。当然厳しい選考がある。テストを受けてみるかい?」
考えるまでもなかった。奇跡を起こすための挑戦に、ノーなどあるはずがない。

「もちろんです!ぜひお願いします!」 

しかし、そう口にした川上も、内心では今までにない緊張と、なぜか相反する高揚感を
感じていた。

運命の一日。

10日後、運命の日はやってきた。試験科目はひとつ。

”渾身の一杯を淹れること”。

テイスティングはゼネラルマネージャー(GM)が行う。
事前の情報はゼロ。相手の好みさえもわからない。

「では、この場所を使ってください。」


指定された、ラウンジのスペースを借り、準備を行う。
勝負服として、いつもの作務衣に着替える。
なぜだかすぐに汗が溢れてくるのがわかる。
自分の珈琲にはもちろん、自信がある。
しかし、判断を下すのはあくまで飲んだ相手だ。

「紹介者の磯野さんにも絶対に恥はかかせられません。
体がブルッと震えました。これが武者震いなんだな、
と感じる余裕が自分にはありました。だから”いける”と思ったんです。」

渾身の一杯。

「お待たせしました。モカです。」

渾身を込めた、運命の一杯に選んだのはモカ。普通、冷めれば酸味が増し、好き嫌いが
別れるモカも、川上の手にかかれば、冷めれば甘さが増し、花のような香りが生まれる。
“前代未聞のモカを生み出した”と川上が評される一杯で、川上は勝負に出た。

GMはカップを鼻に近付け、ゆっくりと香りを味わった後、
一口含んだ。
このあとの反応を見る瞬間。普段は川上が最も好きな時間なのだが、
この日はそれが祈るような思いに変わっていた。

GMは小さく頷いた後、続けざまにカップを口に運んだ。
じっくりと味わって飲んでいるのがわかる。
飲み終わったとき、GMが口を開いた。


「実は私は普段、珈琲にはミルクとシュガーを入れすぎるくらい入れないと
飲めないのです。何も入れずに飲むことができた珈琲は初めてです。
この珈琲は旨い。素晴らしいと思います。」

「ありがとうございます!」

川上は深々と頭を下げた。賛辞に安堵し、ようやく肩の力が抜けた。
超一流というホテルのGMに認めてもらえたというだけで、
本気で嬉しかったのだ。

「今日はここにお泊りですね?」 GMが川上に尋ねた。
「はい・・・そうです。」 川上が答える。
GMはニコッと頷き、そのまま席を外した。

結局それ以上の言葉はなく、その場でホテル導入の可否の結果はわからなかった。

サプライズ。

その夜、磯野さんと共にホテル内にある豪華な中華レストランを訪れた。

「川上様、こちらGMからです。」 


驚いた。川上の席に届けられたもの。
それが高級シャンパン、あのドンペリニヨンだった。

映画で観るようなシーンをまさか、自分が体験することになろうとは。
しかし次の瞬間、川上をさらに驚愕させるものが目に飛び込む。

「えっ!?どういうことですか、これ?」


テーブルの上に立てられている本日のメニュー。
その左ページ一面に、川上の写真が入っている。
後から聞くと、他の席もすべて同じ、川上の写真入りメニューだったそうだ。
それだけではない。水が入った瓶にも川上の写真が入っている。

「ということは・・・・・?」
いや、それでもまだ、回答にはなっていないかも知れない。

だが、超一流と呼ばれるホテルはここまでやるのか!?
だからこそ一流なのか。
ただただ感動した。そして、サプライズの何たるかを学んだ気がした。
自分なら、お客さんに何ができるだろう?
そんな思いが頭を巡り、なにか、いてもたってもいられない気持ちになってきたことも確かだ。


「なんか、頭の中と心の整理がつきません・・・・・。
とにかく、一流のサービスっていうものを体験させていただきました。
ありがとうございました。」

磯野さんにはそう告げた。

感激の中での宴は、川上にとって一生忘れることのできない
思い出となった。

絶句。

用意された部屋も、声が出ないほどのレベルだった。スウィートルームなど、もちろん、初体験だ。そして・・・・

「うわあっ!!すげぇ・・・・・・」

サプライズはこれだけで終わらなかった。
川上の目に飛び込んできたのは、ケーキやシャンパン、たくさんのチョコレートで作られた、
見たこともない巨大な階段型のオブジェだった。
そしてその前に置かれたカードに、今日のすべての答えが書かれていた。

Welcome ! !MC coffee.  
東京ベイコート倶楽部

―――MC珈琲が認められた!部屋で一人、大声を上げて拳を握り、喜びに浸った。
シャンパンを開け、一人乾杯した。そして、部屋から名古屋で待つ相棒・高木に電話する。


「トモ・・・・・・東京ベイコート、決まったぞ!!」

「うおおっ!!やりましたね、社長!!」

「とにかくすごいホテルなんだ。これが奇跡の第一歩だぞ。
このホテルにふさわしい、最高のブレンドを作るからな!!」

世界一のバーテンダーとのコラボレーション。

そこからはトントン拍子に話が進んだ。
外商部門との新商品の打ち合わせに始まり、ついには7月から三か月間、
『世界一のバーテンダーと天才焙煎士のコラボレーション』
と銘打つイベントが同ホテルで開催されることが決まった。

ホテルの会報誌での川上の扱いたるや、恐れ多いと感じるほどのものだ。
無理もない。広告で表4と呼ばれる、裏表紙の全面告知という特別待遇
だったのだから。


川上もこのイベントのために、カクテルを意識したアイスの
オリジナルブレンドを用意して臨んだ。
もちろん、納得いくまでテイスティングを続けて完成した、
これ以上ない自信作である。

しかもこのアイスコーヒーは初の試みで、ワイングラスで振舞われた。
評判も予想以上だと言う。

「奇跡」のスピードは、まさに階段を数段飛ばしで上っていくかのように感じられた。

後日、地元で理髪店を営む父親の元に、たまたま会合で
東京ベイコート倶楽部を訪れた馴染みのお客さんが
川上の写真を見つけ、コピーを届けてくれたという。

「おまえんとこのアツキがえらいことになっとるぞ!!見てみろ!!」

父親からも確認の電話が入った。
「・・・うん。それ、俺だよ。」 
父親も喜んでいた。 いい親孝行になった。

雑誌やインターネットの世界でも度々取り上げられるようになった。
TV「ソロモン流」にも出演された有名料理研究家の浜内千波さんも、
雑誌CREAの中で川上の珈琲をお勧めしてくださった。
天才焙煎士の名はどんどん一人歩きし始めた。

渋谷や六本木のカフェを会場に、テイスティングを兼ねた講演会も開いている。
インターネットでの募集では30名の定員に対し、毎回900名を超える応募が集まるほどだ。

後日、参加者のブログに
「日本の珈琲界の守護神に会ってきました!」
と書かれていたと聞いた。

正直、テレくさかった。

鳩山元首相の・・・

「最初は絶対にウソだと思いました。」
ある日、川上がそう言うほどの事態が起こる。

なんと、鳩山元首相の友愛会館にお招きを受けたのだ。

VIPたちに珈琲を振る舞う大役を仰せつかった川上の珈琲を、飲んだ皆が大絶賛してくれた。
元々珈琲が飲めず、珈琲好きの奥さんが不満を感じていたというある大臣も『これは旨い』、と川上の珈琲を飲んでくれた。それを見た奥さんも感激の涙を流してくれたという。


しかしそもそも、その場にいる自分自身が信じられない。
かつては手の付けられない不良少年だった男の今の姿を、
いったい誰が想像しただろう。

入社希望者、続々!

「ぜひMC珈琲で働かせてください!どうしてもここで働きたいんです!」

こう言って会社にやってくる人間が増えた。もちろん、募集広告など出していない。
どれ程かと言えばその数、2010年に入ってから30人を超えるというから驚く。
川上もびっくりするほどの大企業を辞めてまでMC珈琲で働きたい、という人物も1人や2人ではない。

「仕事というものに対して、世の中に新たな価値観が
生まれてきていると感じざるを得ませんね。」
 
と川上も言う。

自分が作った小さな会社に、今の安定を捨ててまで
来たいと言ってくれる人がいる現実。
涙が出るほど嬉しいのは確かだ。
しかし、タイミングの問題もあるが、今はその都度、丁寧に
断りを入れなければならない。

ちょっとやそっとで勤まる仕事ではない。保障だってない。
どれだけ体調が悪くても、MC珈琲の人間は本当に這ってでも
やってくるのだ。
仕事が終わらなければ当然のように帰れない。
自分の体が動かなくなってまで、前に進もうとしてくれた
ケイコさんのこともある。
だからよっぽどのインスピレーションを感じる相手でなければ、
人を増やすことはできない、川上はそう考えている。

川上敦久、沖縄へ飛ぶ。

2010年4月某日。川上は沖縄にいた。
沖縄と言っても、那覇から遥か440km離れた小浜島という島だ。

まだ手つかずの自然が多く美しいこの小浜島には、島が誇る一大リゾートホテル・『はいむるぶし』がある。
ご縁があり、実はこの『はいむるぶし』でも川上の珈琲が飲めることになったのだ。
今回やってきたのは導入に際し、ここでテイスティングが行われることになっていたからだ。

ホテルスタッフが一堂に会する。ここでも自慢のモカを淹れた。

「すごい!」 「美味い!」 「さすが!これが本物の珈琲か!」「ここまでの珈琲は飲んだことがない!」

有難いことに、モカを飲んだホテルスタッフの皆さんから頂く言葉はすべて賞賛の言葉だった。
せっかくだから、と宿泊者の方々対象に、特別においしい珈琲の淹れ方の講座も開いた。

7月には、“はいむるぶしに、天才焙煎士が舞い降りた” と称したイベントが決定。島中に
ポスターも貼られることになった。ここまでの歓迎ぶりには、感謝してもしきれない思いだ。

「こんなに美しい景色を見たのは生まれて初めてでした。
この小浜島の自然と、美しい景色と、島の皆さんの
温かさをイメージするだけで、どんどん創作意欲が
湧いてきます。よく考えると、もう何年もこんな遠出は
してなかったですから。」

はいむるぶしだけで飲める川上の新しいブレンドもできた。

ぜひ、実際に『はいむるぶし』で飲んで欲しい。
小浜島の風景と空気の中で味わう『はいむるぶしブレンド』は、
また格別の味がするはずだ。

世界の一流メーカーが作る、夢のグラス。

木村硝子店(Kimera Glass co.,ltd.)という会社をご存じだろうか?
数々の名品のグラスを生み出した、日本が誇る明治からの老舗硝子店で、あの世界一の
ソムリエ・田崎真也氏の『風味を変える30種類のワイングラスコレクション』も手掛けた
ことでも知られる格調高き超一流の名店だ。カップに続いて、自らのグラスを作りたいと考えて
いた川上は、この木村硝子店ともご縁が繋がった。


初めて木村硝子店の社長に会うことが叶った日、
社長直々に質問された。

「君ならどんなグラスが欲しい?」

川上が答える。
「いつも思うんですが、なぜワイングラスは脚の部分まで飲み物が入って
いないのでしょう?僕は脚の部分まで飲み物が入るグラスが欲しいです。」

社長は驚いた表情で川上を見た。
「なるほど・・・私もそんなグラスを何十年か前に一度だけ目にしたことがある。
・・・・面白いな。具体的な形まで考えてみなさい。作ってあげよう。
君のモデルのグラスを。」

―――信じられなかった。無理もない。川上の前に木村硝子を訪ねた、
誰もが知る宝飾品の超一流世界ブランドも、知らない者はいない
ヨーロッパの超有名チョコレートメーカーも、コラボレーションを
断られていると聞いていたからだ。

「こんな若造に世界的なメーカーがオリジナルモデルを作ってくださると言う。信じられないことが
続きすぎて、ホント、いい意味でおかしくなりそうでした。」
 と川上は正直に胸の内を明かした。

今年中にはそんな木村硝子店製のグラス
”ATSUKI KAWAKAMI MODEL”
が誕生する。
無論、このグラスでアイス珈琲を味わうと、
これ以上ない味わいが感じられる工夫も
凝らしてあるという。


これでMC珈琲・川上敦久だけの『豆』・『カップ』・『グラス』 が
揃った。
すべて最高のオリジナルである。

イケダヒデキとの出会い。

今、MC珈琲には裏メニューともいうべき商品がある。
一切の告知なし、口コミでのみ注文が入ってくる『ストーリーブック』だ。

一人一人に合わせた、完全オーダーメイドの一点ものの直筆本。
珈琲と一緒に、お世話になった方へ贈るための、世界にたったひとつの「相手と自分とを結ぶ物語」になる。


これは実は、ある一人の男との
出会いから生まれたもの。

男の名はイケダヒデキ。
川上と同い年で「書絵描司」を名乗り、書から店舗デザインまで
手掛けるやり手の空間プロデューサーとしての顔も持つ。

ここ1年でMC珈琲の一部の
パッケージが変化してきたことに
気付かれた方も多いだろう。
これもイケダの作品である。

力強い書の中に潜む愛らしいキャラクターが存在感を出し、
書かれたメッセージに心動かされる。
それでいてどこかほっとする温かい作風は、見る者の気持ちを
和ませ、穏やかにする。
まさにイケダにしか表現できない世界だ。


「知人から話を聞いて、天才焙煎士にどうしても会いたくなったんです。
僕なりの彼のイメージをしたためて持参しました。
そのときは結局会えず、書だけ置いていきました。」

書を見てイケダに興味を持った川上から彼に電話した。
後日初めて顔を合わせた二人は、お互いの世界観を語り合う。
初めて会ったのに、随分長い時間話し込んだ気がする。

ゼロから二人で創る!

川上は彼の世界に大きな可能性を感じた。イケダも川上の魅力にぐいぐい引き込まれていった。
“ふたりで何かを生み出そう!”、そんな流れにどちらからともなく行き着いた。
川上はまず、自分の珈琲のパッケージをイケダの色で表現されたものが見たくなり、依頼した。

イケダも全力でぶつかっていった。“作られたものはいらない、
ゼロから一緒に作り上げよう”
という川上の言葉はイケダの心に
火をつけた。イケダがイメージするMC珈琲の世界。
川上の強い思い。何度かのやり取りでようやくお互いの方針、
世界が一致した。
イケダは仕事自体に対する考え方も変わったと言う。

「もともと僕の中にあったものが川上敦久という人間に
どんどん引き出されていった気がします。最初は『相手が
喜んでくれたらいい』と思って始めた仕事が、彼の影響から
『自分の進むべき目的に向かって道を歩んでいく』
というスタイルに確実に変わってきました。」

「男っぽいイメージが先行する彼も、その裏に人一倍強い愛情と深い優しさを持っています。その部分が付き合いの中で、どんどん浮き彫りになっていくんです。でもそれが表現されることが少ないし、描かれていないと何か足りない。
だから僕は真実の川上敦久を僕のインスピレーションで表現してきたつもりです。そこを楽しんで頂ければと思います。」

ばあちゃんへの、オリジナル”ストーリーブック”。

今年の初め、川上は愛する祖母に向けてのストーリーブックを作った。
現在もまだ入院中の祖母はもう読むことはできないが、川上はお守りとしていつもこれを持ち
歩いている。おかげで表紙だけはずいぶん色褪せてきた。

イケダと共にこのストーリーブックを作る段階で、
祖母との楽しかった思い出や怒られた思い出、
忘れかけていたことが次々と溢れてきて涙が止まらない。


そんな川上の思いに共感したイケダにも胸にグッとくるものがあった。

「ちょうど同じ頃、僕も大好きな祖母を亡くしたんです。
思えば思うほど、してあげられなかったことが浮かぶ。
ちょうどそんな時期と重なった依頼だったので、
僕の思いもすごく入っているんです。」

川上は言う。

「ばあちゃんがいなかったら今の僕はいないわけです。下呂という自然に恵まれた土地で、ばあちゃんは仕事で忙しかった両親に変わって僕と妹を本当に大事にしてくれた。メシも本当に美味かった。今、仕事も軌道に乗ってきてこれからっていう今、ばあちゃんは入院したままです。でも、人様への感謝の気持ちを忘れたらいかんよ、っていうばあちゃんの言葉を、僕は今また毎日思い出してる。ばあちゃんが見てるって思うと、もっともっと頑張らないかんって思うんです。」


しかし、このストーリーブックにはそれ以上の意味があると川上は言う。

「もちろん、ストーリーブックを受け取った人は喜んでくれるでしょう。
でもそれよりも、僕たちと一緒に作り上げていく過程で、その人が
これを贈ろうとする大切な人に改めて感謝できる、絆を確認できる、
そんな時間をプレゼントできるというのがこのストーリーブックの
本当の意味なんです。」

約25ページほどからなるこのストーリーブックは手書きのため限定生産
しかできない。
川上が丹精を込めて焼いた珈琲に、このストーリーブックを添えて贈る。

「イケちゃんは僕にとって、同じ舞台で一緒に笑いたい人物。これからさらに
彼と何を生み出せるか楽しみで仕方がないんです。」

ある人は大切な彼女へのプロポーズにこのストーリーブックを贈り、
ある人は結婚式で両親にこのストーリーブックを贈ったという。
ある人はホノルルマラソンを完走した後で迷惑掛け通しだった親に
渡したいと言った。

感謝の気持ちに代えて、どうしても贈りたい人がいる、
そんな方のみ問い合わせに応じている。

豆が、鳴く。

パチ――――ン!
誰もいない豆置場で音が鳴った。不思議に思い、川上に尋ねる。

「ああ、豆が鳴くんですよ。不思議なんです。焼いてからもう6時間も7時間も経って冷めている豆なのに。
前はこんなことなかったんですよ。1年半くらい前にまさか、
と気付きましたが、やっぱり豆は確実に生きているんですよね。」


パチ―――ン!
―――確かに鳴った!しかも今度はボックスの中で跳ねるのを見た。

確かに豆は生きているのだ。

まったく、この男には驚かされることが多い。

タイの子供たちが育てた豆。

「自分だけの豆を焼いてみたいという希望を持っていました。だからいろいろ情報を集めていたんです。」
川上のひとつの夢。それが自分が納得できる豆を作っている珈琲農園との直接契約。
しかし、その夢がいきなり現実のものになった。

「川上さん、タイに国営の大きな珈琲農園があるんです。
ここは昔ケシ畑で、山岳民族や、親に捨てられたり、虐待を受けて
逃げてきた子供たちを使って、悪い奴がケシ栽培をさせていました。
それをタイの王様が摘発して、10年前からその場所を子供たちのために
国営のどデカイ珈琲農園にしたそうなんです。この農園の豆が素晴らしい
そうなんですよ。豆を取り寄せたので、一度焼いてみてもらえませんか?」

話を持ってきてくれたのは今、インターネット上で
川上の豆の販売を手掛ける潟Eエブクルー・
コモディティーズの大川さん。

彼自身、昔から超がつくほどの珈琲好きで、
都内の名立たるカフェの珈琲は飲み尽くし、
珈琲愛を語りだしたら止まらないほどの
筋金入りの珈琲通でもある。


届いた豆は大きさも形も不揃いな豆だった。しかしなぜだろう。
どの豆も、一生懸命作られた温かみを感じるのだ。
手にしているだけで魂が震えてくるような、そんな思いを豆に感じたのは初めてだった。
袋を開け、さらに豆の色、形、香りを感じた川上がふと口にした。

衝撃の豆!

「マンデリンをイメージして焼き込んでみるか。・・・たぶんそれでこの豆の持ち味が出せると思う。」

窯に豆を仕込み、焼き始めた。すぐに感じた。この豆は面白い、と。
はぜ方も微妙だ。均一性がなく、一粒一粒がやんちゃな子供たちのごとく、違う方向へはぜる。
しかしどうだろう。焼きを進めていくと、はぜが一定方向へきちんと落ち着いてくるのだ。実に面白い。
どこまで焼き目の色をつけようか迷ったが、直感で焼きを自分の一番自信のあるポイントで
上げてみた。川上には焼き色を見ただけでわかった。 ”これはいける”、と。

余談だが、不思議なことが起こった。川上が焼くと、色も形もバラバラだった豆が色艶、形とも綺麗に
揃ってしまうのだ。
まるでマジックを見ているようだった。

豆を挽き、川上自ら珈琲を淹れてみる。
一口飲んで、皆が呻った。

「旨い!ふた口目からガツンと来るなあ。
なんだ、これ!?」


最初に一瞬、渋みを感じたかと思えば、次の瞬間にはガツン!と
一気に凄い味のインパクトと落差が出る。あの不揃いの豆は
こんなに深みのある味を秘めていたのかと驚いた。
かつて飲んだことがない口当たりに、スタッフ一同も興奮する。

「これはいけますよ!!」 ウエブクルーの大川さんも絶賛する。
川上は創業してから今まで、豆の仕入れには不当な値をつけられたり、妨害をされたりと
随分泣かされ、苦労してきた。

しかしこれで初めて、このすごい豆をタイの農園から業者を通さず直接、仕入れることが
できるのだ。これも、ものすごい奇跡だった。

タイの山岳民族の人々が丹精込めて作る豆。この人たちにももっともっと日の目を見せてやりたい。
年間100トンしか獲れず、日本にはまだほんの一部しか入っていないという。
今以上に世界から注目される農園になれたら、さらに自信や夢に繋がるだろう。
珈琲との出会いが、川上自身の運命を変えてくれたように。

「決めた!この豆で行くぞ!!」 川上のこの言葉に、誰にも異論はなかった。

いいことばかりじゃなくても。


もちろん今まで全部が全部、上手くいったわけではなかった。

最近も取引先の倒産で100万以上の損失を出したり、
信じていた知人に貸した、なけなしの金を返してもらえなかったりした。
事実無根のデマや噂も耳にしたし、テレビ出演のあとは
豆の業者から業界の足並みを乱すなとクレームもつけられた。

でも、ネガティブな感情は出さないと決めた。だから前を見て動くだけだ。

川上の一番の喜び。それが右腕である高木智章の目を見張るほどの成長である。
彼は常に礼儀正しい。しかし仕事中は目の色が変わる。
『親しき仲にも礼儀あり』を常に実践している今時珍しいキャラクターである。

トモは今では時々僕が衝撃を受けるほどの珈琲を淹れます。今彼はMC珈琲が自信を持って
送り出せる”チーフドリップマイスター“です。殺人的な忙しさは、いつのまにか、
類まれなスピードでの技術の進歩を我々にくれたようです。だから僕ももっと努力します。
負けられないんで(笑)。

『素直』という性格は、時として恐ろしいほどの
吸収力と進化を遂げるのだということを、川上は
自分に一番近い男から学んだ。 高木智章も言う。

「社長の魅力は今でも日に日に増すばかりです。
今でも飛び込みでいろんなお店に行かせてもらいますが、
MC珈琲です!と言うだけで、『ひょっとして、あの?』とか
『知ってるよ。テレビで見たよ。』と言って頂けるケースが
増えました。僕自身、いつも新鮮な感動を頂いています。」

川上敦久。高木智章。そして、ケイコさん。川上が言うことはいつも同じだ。
「今の我々は3人でMC珈琲。誰が欠けてもダメです。」 

会社の角上には、もうひとりの戦友・3人目のサムライであるケイコさんの写真が大伸ばしにして飾られている。

毎日病と闘っているケイコさんに負けられないと、今日も皆が全力で動き出す。

近所の人々の温かさ。

「ちょっと!今日も遅くまでやっとるねえ。これ食べて一休みして。
あんたらは体力勝負だでね。」
「いつもありがとうございます!この前もどえらい旨かったよ。
三人でぺろっと食べたもん。」

夜中まで頑張っていると、住宅街ゆえに近所の人がよく差し入れを
届けてくれる。温かい食事、たくさんのうどんを温めて戴くこともある。
MC珈琲の皆が笑顔になる瞬間だ。 

お返しなんて未だになにもできていない。いつかこの町にも、
近所のみなさんにも何か形にしてお返ししたいと思っている。
こんな近所の方々とのやりとりが、また明日への元気をくれる。

川上には愛し、尊敬する人物がいる。

藤本浩維。現在LED関連の会社を経営している。
その天性の商売勘と天真爛漫なキャラクターは
『サラリーマン金太郎』を地で行くかのごとく、
世界中のVIPを含めた様々な人々を虜にする
魅力を持つ人物だ。川上が事業を立ち上げた
苦しい頃から親身になって相談に乗ってくれたり、
様々な人を紹介してくれ、メシを食わせてくれたり、
時には営業の代行までしてくれた。

先日も台湾出張に同行させて頂き、珈琲ビジネスの話を現地の大企業の方とさせて頂いたんです。
台湾の珈琲熱の高さに驚きました。怒られるかもしれませんが、社長をライバルだと思って頑張り、
いつかきちんと恩返しをしたいと思っているんです。

あの豆に、予約殺到!!

発注から1か月後。ついに、タイ・ドイトゥンから豆が届いた。
初めて農園から直接買い付けた、あの国営農園の
山岳民族が育てた素晴らしい豆だ。
一人の焼き手にして1トンという量も圧巻だが、
『シークレットビーンズ』と題して告知したところ、
予約は3日間で1,000件を突破した。
誰もが初めて口にする豆。そして焼き手は
天才焙煎士・川上敦久だ。皆の期待の高さも頷ける。


「さっきこの豆を焼いたんで、焼きたてで淹れます。
味も前回の試飲の時より旨みを引き出せていると思います。
今日はどうしても飲んでもらいたい理由があるんです。
楽しみにしててください。」

川上がそう言って微笑んだ。川上自らのドリップである。

天才のさらなる進化。

「どうぞ。そんなに熱くしてませんからスッと飲めますよ。」
楽しみだ。

一口目を口に含む。・・・うん?言うように少しぬるいかもしれない。
しかしテイストは前回試飲させてもらったときからすると
やはり渋みの角が取れ、さらに旨みが増している。
さすがというしかない。

「熱くないでしょう?でも二口目、飲むと口の中で熱くなりますから。」

・・・・・そんなわけがない。このときは彼の冗談だと思っていた。
二口目を口に含む。あれ?さっきと何かが違う。
まさか!?・・・嘘だろう!!?
そうなのだ!まさに唐辛子でも入れたのかと思うほどに珈琲が口の中で熱くなる!
そして三口目も、その熱さが持続するのだ!しかも二口目以降、この珈琲の旨いこと!!

「びっくりするでしょ?でもこれは豆のせいじゃないんです。こういうことができるようになった
んですよ。」

あっけらかんと言ってのけるが、なんだそれ!?である。

前代未聞の「気付き」。

「ドリップは高木もどんどん腕を上げてきてます。僕はそれがいい刺激になってさらに上を
目指すモチベーションになります。珈琲以外からもなにか気付きが欲しかったんで、しばらく
お茶の教室にも通ってずっと研究してたんです。そこであることに気付いたんです。」

そのあることとは何なのだろう。

「どんな豆だろうと、沸騰するほどの熱湯で淹れた
熱すぎる珈琲は『旨い』より先に『熱い!』が来る。
これは本来だめなんじゃないかって考え始めたんです。
僕は『旨い』が先に来て、後で『熱い』が来る淹れ方を
ずっと模索しました。それで、ついに見つけた、と。
お茶の教室にそのヒントはありました。ヒント?泡、ですかね。」


「もちろんいつも通り、何も使わず、お湯だけですべてを調節しています。
世界中でおそらく僕しかできない芸当だと思いますから、
プレミアムですよ(笑)。」

驚いた!珈琲という芸術の表現方法に新たな伝説が加わった。まさに
天才焙煎士、恐るべしだ。

あなたも運が良ければ全国のイベントでの試飲会か月に二日間だけの
特売日に味わって頂けるかもしれない。

タイ・ドイトゥンへ。

「どうしてもこの農園が見たいんだ。なんとかならないかな?」

実はウエブクルーの大川さんにはずっとそう打診してきた。川上が
珈琲豆に携わる者として、珈琲園を実際に訪れたことがないことで、
これまで足りないパズルのピースが存在するような気持ちをずっと
引き摺っていたのは確か。
今回、自分が惚れ込んだこの豆と、タイというそこまで遠くない土地。
条件的に訪問は十分可能だと感じたのだ。
問題は、王室管理の農園ということ。
厳重すぎる管理下、申請にも手間と時間がかかった。

「許可が下りました。招待扱いです。ドイトゥン、行きましょう!」

2010年10月、川上は大川さんと共に、ついにタイ北部・チェンライに位置するドイトゥン珈琲
農園へ向かった。
10年前まで麻薬の原料となるケシの栽培をすることで生活を維持していたドイトゥンの山岳民族たち。
しかし搾取によって手取りはごく僅かなうえに、健康被害は進む。視察後、この現状に心を痛めた国王が
王室出資の財団から資金提供し、ドイトゥン王室開発プロジェクトがスタート。その第一期の事業として
広大なケシ畑をすべて珈琲農園に生まれ変わらせたのだ。

エリア内は銃を持った厳重警備の緊張感漂う物々しい雰囲気。山を車で上った先に農園はあった。
「すごい・・・・・」

広さの見当がつかないほど、見渡す限りの珈琲農園。山の斜面もすべて使い、珈琲の木が
植えられている。川上は実際になっているコーヒーチェリーを目にしたとき、触りたい、つまんで
みたい、香りを嗅ぎたい、作っている農園の人と話したい・・・・そんな子供のようなワクワクした
感情が一気に押し寄せてきた。

本物の珈琲の実に、触れる。

珈琲の実を実際に手に取ってみたときの感動は忘れられない。

「あそこは僕にとっては何よりも最高の遊園地でした!本当に、もう子供のようにはしゃいでしまい
ました(笑)。これで本当の職人になれたんだなという喜び。ここまで来られたことのすべてに感謝しました。
豆に触れて、これからこの豆を焼くのが楽しみで仕方なかったですね。」

現地で紹介された時、タイ語でも「天才焙煎士」という意味の呼び名で呼ばれた。
「彼は日本の中では一番の珈琲の職人だ」と紹介されたとき、珈琲園の人々にも緊張が走ったという。
国からの重要客扱いなので無理もない。実際、通常絶対に立ち入れないエリアにも通され、
最高レベルの宿舎も用意された。

作業場も見せてもらうと、そこでは豆も人の手で一粒一粒、選定されていた。胸が熱くなる。
こうして遠い地の人々がすべて手作業で一生懸命形にしてくれたものが自分の元に届いているのだ。
収穫も広大な農園すべて手摘みなのだという。一粒だって無駄にすることは許されないと思った。

「作っている人や実際の実、選別した豆まで見た以上、やはりこの農園の豆は思い入れも違ってくる。
次回は手摘みの収穫からすべてやってみたいと思いました。」
 と川上は目を輝かせて言った。

現地の焙煎職人とも会った。川上から話しかけると、向こうからいくつも質問が飛び出した。

「どうやって焼くんですか?」
「豆の種類は何種類あるんですか?」 ・・・・・・・

ここで初めて知ったのだが、彼らが持つ豆はロブスタ種とアラビカ種のみ。三原種の一つであるリベリカ種他、その他の品種はなく、ブレンドもこの2つの豆のみで作るのだという。

珈琲の焙煎を生業としている者同士の会話は、国境を越えて弾んだ。

「二人で何か作りたいですね。」
「ぜひやりましょう!また来て下さい。待ってます!」

帰りにはどちらともなく言い合い、再会を誓った。

夜は山岳民族の村に招待され、心からのもてなしを受けた。大勢に
囲まれた中での食事。見た目に疑問がある料理も、とにかく口に
入れた。
食べ終わったあとに『これが何々だよ』と言われるのには参った。
あえて書かないが、おおよそ食材とは思えない生き物ばかり。
それでも彼らの世界では最高級のご馳走なのだ。

郷に入っては郷に従えである。すべて食べた。味など覚えていない。
川上は山岳民族の人々からも、仲間として認めてもらえたようだ……

師弟。

黒板写真


月に一度の特売日。
お客さんに混じり、欠かさずやってくる一人の老人がいる。
老人は馴染みのお客さんたちと挨拶や握手を交わす。

淹れてもらった珈琲を店の隅で味わいながら、優しい笑顔で
スタッフたちの接客を見守っている。その姿はとても温かい。
何種類かの豆を買ったあと、帰り際に老人は川上に語りかけた。


「わしももう長いことないで、あとはおまえ頑張れよ。」
「なに言っとるの、会長!ピンピンしとるくせに、あと何十年かは死にゃせんって(笑)。」

川上のただ一人の師匠であり、焙煎の神と言われた田中仁と、
その最後の弟子になる川上。
師弟は今は月に一度、この特売日にだけ顔を合わせる。

この師匠がいなければ、焙煎士にはなれなかった。
天職にも気付けなかった。
常に気にかけてくれている師匠の愛を、
川上はもう一人の父親のようにも感じ、心から幸せに思っている。

変わらない毎日と、珈琲をとり巻く環境と。

「全国区になろうと世界に出ようと、豆を焼くのはやっぱり、人があったかいこの場所がいいです。」

川上はこの町に吹く風のことなら何だってわかるつもりだ。
その風をうまく味方につけることで、まだまだ旨い豆を焼けることも
知っている。師匠が使っていた同じ風を味方にして取り込み、
炭にも息継ぎさせながら、研ぎ澄まされた己の感性だけで豆を焼く。
そこにマニュアルなど存在しない。また、一切の妥協もない。


やることは基本、ずっと変わらない。
焙煎士という仕事を誇り、今の自分を誇り、そして仲間を誇る。 
川上は言う。

「僕はもっともっと表に出て、大きな責任感の上に生きていくと腹をくくっています。下手な行いは
できない。そして焙煎技術の向上にも絶対に手を抜かない。今はとにかく、立ち止まりたくない、
それだけです。」

2010年から世界的に珈琲豆の高騰が始まった。
新興国での需要の増加、そして中国を始めとする国々の投機マネーが
珈琲豆をターゲットにした。
豆がなかなか手に入らない。仕入もどんどん上がり、軽く2倍から
3倍の値をつけ始めた。不本意ながら、値上げせざるを得ない。
珈琲は誰もが愛し手が届く嗜好品であるべきだと思う。しかし、
今はそうでない現実。早く落ち着くことを願うばかりだ。

川上の『天才焙煎士』という名が独り歩きするのと同時に、
ネット上でも同じように『天才焙煎士』を名乗る人々が増えた。
混乱を避けるために商標登録の申請も行い、認定も下りた。
今後は晴れて川上だけが天才焙煎士を名乗ることができるように
なった。

珈琲を愛するあなたへ。

今年は記録的な暑さになった。炎天下、体感温度50℃を超える窯の前で、川上は止めどもなく
溢れる汗を拭いながら、毎日、新しい炭をくべる。
夏はたった一日で数キロも体重が落ちることもある。体力をキープするための筋トレも欠かせない。

「たかがコーヒーでも僕は命を削って豆を焼いてます。
豆を焼くことにプラスとなるなら何でもやります。」

豆を焼くのは今もずっと川上ひとり。
たったひとりの、すべてをシャットアウトした空間。
川上はこの場所がたまらなく好きだ。

この場所にいる彼には『孤高』という表現が似合う。
俗世間から離れ、ひとり自分の志を守る、という意味だ。

この豆を焼く時間が一番自分らしくて好きです。師匠から教わった技術をベースに、
川上敦久の世界をもっともっと表現していきたい。世の中の珈琲を愛する人々が
まだ味わったことのない世界を僕の珈琲を通じて味わわせてあげたい。珈琲を通じた
新しい世界を作る。それが僕の使命だと思います。

日々進化する孤高の天才は、あなたとあなたの大切な人のために今日もただ、豆を焼く。

文責/近藤直杜

天才焙煎士とのこと。


川上さんとご縁いただいたのは2008年のこと。
「絶対に手を抜かない。嘘をつくくらいなら僕はこの仕事を辞めます」。
初対面の日に彼が言った言葉です。
真っすぐで、苦労を苦労と感じないバイタリティーと底力を感じたことを
覚えています。

最初にこのHPが出来たとき、世間はまだ誰も川上敦久を知りませんでした。
この素晴らしい男とこの革命的な旨さの珈琲を世に伝えるためには・・・・
と考えてできたのがこのHPでした。ありのままを書き、彼の人となりを自分の
言葉で伝えたかった、それが私の思いです。

テレビで取り上げて頂いたことで一気に火が付き、彼は今や世間が注目する男になりました。
一流と言われる文化人や芸能人、アーティスト、格闘家、経営者の中にも川上敦久ファンは
想像を超える勢いで拡大しています。
『毎日当たり前に飲んでいたコーヒーを、全く違う芸術品に変えた』とまで人に言わせる彼の珈琲。

一人の夢を持った青年が、血の滲むような努力と、彼を応援する人々とのご縁によって人生を
切り開き、奇跡を起こしていく真実の様を表現できればと思います。

彼に起こることは私にも全く予測がつきません。
会うたびに聞かされる、耳を疑うような場所からのオファーの数々。
それは今後ますます増幅していくことでしょう。

今これをご覧のあなたも、どうか彼の珈琲を取り寄せて飲んでみて
ください。これで、あなたも川上敦久と繋がります。
そして、それはこの先の長い人生に、新しい楽しみを手に入れたことにもなります。

天才焙煎士 川上敦久の物語はこれからも続いていきます。
このHPが、世の中の人々、特に若者に勇気と希望を与えるものになれば幸甚です。

2011年3月吉日 近藤直杜

■ 近藤直杜 Naoto Kondo ◆エビスカウンセリング代表   
心理カウンセラー/組織分析士。名古屋で家族の問題から目的が見えない若者、経営者まで悩みの解決を手助けすると共に、企業人事、能力開発、人材採用、顧客のプロファイリングまで多岐に渡って活躍。個人カウンセリングにおいては気持ちが楽になった先の、具体的な一歩をクライアントと共に創り上げていくプロデューサー的手法が高い反響を得る。
同時にコピーライターとしても多方面で活躍。彼が書くHPは『必ず結果を出すHP』として数々の実績を誇る。MC珈琲はその代表作のひとつ。
http://ebiss.jp

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